ガロ (フォークグループ)

ガロ（GARO）

ガロは1970年から1976年まで日本で活動したフォークロックグループで、メンバーは堀内護（MARK）、日高富明（TOMMY）、大野真澄（VOCAL）の3人で構成されていました。彼らは卓越したコーラスワークと演奏技術を持ち、特に「和製CSN&Y」として知られています。

メンバー紹介

• - 堀内護（MARK）: ボーカルやコーラスの他、ギターやマンドリン、シタールなど多岐にわたる楽器を担当。1949年2月2日生まれ、2014年に逝去。
• - 日高富明（TOMMY）: 同じくボーカルやコーラスの役割を担い、ギターや琴も演奏。1950年生まれ、1986年に不幸な出来事で亡くなりました。
• - 大野真澄（VOCAL）: ボーカルとコーラスの中心人物で、ギターやピアノも演奏。1949年生まれで現在も活動を続けています。

活動の概要

ガロは堀内と日高が結成した「ミルク」というGSバンドから生まれました。グループ名は、マネージャーの中井國二が自分の子供に付けようと考えていた「我朗」から由来しています。1971年にシングル「たんぽぽ」でデビューし、続けてリリースしたアルバム『GARO』で注目を集めました。

1973年には「学生街の喫茶店」や「君の誕生日」、「ロマンス」といったヒット曲を次々と生み出し、人気を博しました。特に「学生街の喫茶店」は、元々B面だったにもかかわらず、ラジオや有線放送でのリクエストが増え、オリコンで1位を獲得するという快挙を成し遂げました。この成功によって、メディアへの露出も増加しました。しかし、ヒット中にボーカルの大野が入院するアクシデントもあり、堀内と日高が二人三脚で活動を続けることとなりました。

音楽スタイルの変遷

ガロは元々、Crosby, Stills, Nash & Youngやブレッドの楽曲を演奏していたこともあり、フォーク色の強い音楽性を持っていましたが、徐々にソフトロックへと進化していきます。アルバム『CIRCUS』ではプログレッシブ・ロック的な要素が取り入れられ、「三叉路」ではハード・ロックのアプローチも見られ、音楽的な評価が高まりました。また、彼らの音楽は都会的でファンタジックな雰囲気を帯びており、メジャーセブンスコードを多用する独自のスタイルが特色です。

解散とその後

1976年、メンバー間の音楽的意見の相違や方向性の違いからガロは活動を終了し、解散コンサートを行いました。解散後は堀内と日高が短期間のユニット活動を行いましたが、その後はそれぞれソロでの道を歩むこととなります。日高は1986年に不慮の事故で若くして亡くなり、堀内も2014年に逝去されました。現在、活動を続けているのは大野真澄のみです。

影響とレガシー

ガロはその後の日本の音楽シーンに大きな影響を与え、特にフォークロックグループへの道を開いた存在でした。彼らの楽曲は今も多くのアーティストにカバーされアレンジされており、特に「地球はメリーゴーランド」は小田和正や鈴木雅之など、多くのアーティストに歌い継がれています。また、2021年にリリースされたシングル「光と影のRegret」では、ガロへの敬意が示されています。

ガロの音楽は、今もなお多くの人々に親しまれており、その独自の個性が光るアルバムは、多くのファンに愛されています。

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