キセキのローレライ

キセキのローレライ

『キセキのローレライ』は、能登山けいこによる日本の漫画作品で、『ちゃお』にて2019年5月号から2020年7月号まで連載されました。略称は「キセロー」と呼ばれています。

ストーリー

主人公は、歌が大好きな中学2年生の歌川喜世。しかし、過去の出来事がきっかけで歌うことを恐れ、不登校になってしまいます。そんな彼女の前に現れたのが、転校生の長須勇魚でした。勇魚との出会いは、喜世の閉ざされた心を少しずつ開いていきます。

ある日、勇魚に誘われて東京湾に現れたクジラを見に行った喜世。そこで、はぐれて座礁したクジラの子供に出会います。自分の歌声がクジラに届くことを知った喜世は、歌でクジラを励まし、海へと帰すことに成功します。この出来事を通して、喜世は歌うことへの情熱を再認識するのでした。

一方、学園都市エデンでは、リーダーの鯱野オルカがクジラの群れを分析していました。彼は、喜世の歌声がクジラを引き寄せていることを突き止め、彼女の能力を「ローレライ」と名付け、ある目的のために利用しようと企みます。

登場人物

歌川 喜世（うたがわ キセ）
本作の主人公。歌が好きな内気な少女。過去のトラウマから不登校気味ですが、勇魚との出会いをきっかけに変わっていきます。彼女の声には、不思議な力「ローレライ」が宿っています。
長須 勇魚（ながす イサナ）
喜世のクラスに転校してきた謎の少年。実は学園都市エデンのスパイで、喜世の能力を探るために近づきます。しかし、喜世と触れ合ううちに彼女に惹かれていき、葛藤することになります。
鯱野 オルカ（しゃちの オルカ）
学園都市エデンのリーダー。喜世の能力に目をつけ、利用しようと企む野心家。目的のためには手段を選ばない冷酷さを持っています。
鯨井 温（くじらい オン）
学園都市エデンに仲間を捕らえられている美少女。ボーイッシュな外見で、女子野球部に所属しています。
鯨井 涼（くじらい りょう）
温のいとこ。現役中学生の作曲家で、クールな雰囲気の持ち主です。
沖田 みんく（おきた みんく）
海鯨学園の文化祭で喜世と出会う少女。実は以前から喜世のことを知っており、「ローレライ」について何かを知っているようです。
勢見 流（せみ ながる）
喜世のクラスメイト。過去に喜世の歌が原因で失神してしまった少年。喜世の歌が好きで、彼女のことを気にかけています。
奥村 岬（おくむら みさき）
海鯨学園の教師。喜世の通信授業を担当しています。
三国市長（みくにし ちょう）
学園都市エデンの市長。才能ある若者を集め、国の発展に貢献させようと企んでいます。
レモン
喜世のペットのカナリア。オス。

用語解説

学園都市エデン
東北地方にある架空の都市。才能ある若者が集まるエリート養成機関が存在します。しかし、その裏では非人道的な実験が行われているという噂も。
海鯨学園中学校（かいげいがくえん）
喜世と勇魚が通う中学校。ごく普通の学校に見えますが、実はエデンのスパイが潜入していたりと、何やら裏がありそうです。
カフェ・ド・バレーヌ
喜世の祖母が経営するカフェ。喜世が時々手伝いをしています。

『キセキのローレライ』は、歌の力を持つ少女の成長と、彼女を巡る陰謀を描いた物語です。ぜひ、喜世の歌声が紡ぐ奇跡を体験してください。

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