キネマ旬報映画データベース

キネマ旬報映画データベース

キネマ旬報映画データベース（以下、キネマ旬報DB）は、日本で公開された映画に関するオンライン情報源として、2009年3月15日に運営が開始されました。このデータベースは、映画好きや研究者にとって貴重な情報の宝庫であり、日本映画の歴史を網羅しています。特に、戦後の1945年以降に劇場で公開された作品を中心に、世界中の映画情報を提供しています。テレビ映画やOVAを除外しており、純粋な劇場公開作品に焦点を当てています。

キネマ旬報DBの前身は、2007年10月に設立されたもので、当初はリード・ビジネス・インフォメーションが運営していました。2009年の6月30日にはこのデータベースが閉鎖され、その後、キネマ旬報社によって新たに立ち上げられたサービスが現在のキネマ旬報DBです。この過程で、2012年10月にはキネマ旬報社が同年に開始した映画鑑賞記録サービス「KINENOTE」と統合され、より充実したデータベースへと進化しました。

このデータベースには、約40,000件の映画タイトルと20万人以上の人名が登録されており、日本映画の詳細な情報が得られます。特筆すべきは、サイレント映画に関する情報は収録されていない一方で、アメリカ映画などのいわゆる「洋画」の日本公開作が1919年以降、製作年に遡って正確にリストアップされている点です。

キネマ旬報DBでは、俳優やスタッフごとの作品一覧が年代の新しいものから古いものへと降順で表示され、他の映画データベースと同様に整然とした構成が取られています。このリストは、同じ公開年内では厳密に公開日順に整理されており、使いやすさを考慮しています。特に、ユーザーが自由に情報を追加編集できる「ユーザ辞典」機能があり、会員登録を通じて映画情報の充実を図ることができました。

しかし、キネマ旬報DBにおいてはいくつかの注意点も存在します。たとえば、「スクリプター」という表記が「スチルカメラマン」と混同されることが多く、これにより誤った情報が広まる危険性がありました。この問題は、ヴァラエティ・ジャパンなど他のデータベースでも見受けられましたが、日本映画データベースやallcinema ONLINEでは正確に区別されています。

KINENOTEは2012年1月に映画データベースと連動するライフログサービスにスタートしました。これにより、戦後上映された映画のあらすじや解説が整備され、ユーザーは映画に関する詳細な情報を手にすることができるようになりました。最終的には、キネマ旬報映画データベースとの統合により、すべての情報が一元化され、より使いやすいプラットフォームへと進化しました。

このように、キネマ旬報映画データベースは、映画情報を求める人々にとって重要な存在であり、日本映画のデータを豊富に提供する貴重な資源となっています。

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