キュー (YMOの曲)

シングル「キュー」について

「キュー」（CUE）は、イエロー・マジック・オーケストラ（YMO）の4枚目のシングルとして、1981年4月21日にアルファ[[レコード]]からリリースされました。このシングルは、アルバム『BGM』からカットされたもので、アルバムと同じテイクが使用されています。特に、ジャケットはペーパースリーブ仕様であり、そのデザインも注目を集めています。

制作背景

曲の制作は、細野晴臣と高橋幸宏の二人によって行われました。この際、彼らはウルトラヴォックスの「パッショネート・リプライ」にインスパイアされており、二日で楽曲を完成させました。制作中、二人は非常に盛り上がり、「CUE」と書かれた紙の前で記念写真を撮影するほどのエネルギーを持っていました。イントロ部分のシーケンスパターンやバグパイプ風のシンセサイザーの演奏は細野が担当し、そのほかの部分は高橋が手がけました。もともと細野は、坂本龍一もこの曲に参加して三人で仕上げたかったと考えていましたが、坂本はウルトラヴォックスを模倣することに反対し、録音に参加しなかったのです。

坂本はその後もこの曲に対して否定的な意見を持ち続けましたが、年月が経つにつれて、YMOのブックレットにおいて「この曲のポジティブさや清冽さ、若々しさが同居している」のが良いと述べ、YMOの今後に影響を与えた重要な楽曲であると評価するようになりました。

ライブパフォーマンス

坂本がレコーディングに加わらなかったため、ライブでは坂本がドラムを叩くことが多く、1981年の「ミュージック・フェア」では坂本が自らドラムを演奏しました。この時、高橋はDVD『Visual YMO: the Best』の副音声で、実際に本番中に6回か7回も演奏したのではないかと明かしています。2007年のライヴ「Smile Together Project Special Live」でも、坂本がドラムを担当し、再びこの曲を演奏しました。

歌詞と CM

歌詞については、翻訳者のバラカンが心配していた部分もあり、メロディに合うように歌詞を当てはめるために早口になってしまうところがあるそうですが、高橋は見事にその部分を克服しています。また、この曲は富士フイルム（後のAXIA）のカセットテープのCMにも使用され、高橋はDVD『Visual YMO: the Best』の副音声において、CMの撮影中に吊られたことや、放送されなかった理由を冗談交じりに語っています。

収録曲とカバー

「キュー」は、アルバム『テクノデリック』には収録されており、その中の「手掛かり KEY」は、「キュー」の続編とされています。また、この曲はさまざまなアーティストにカバーされており、麻丘めぐみがNHKの「お宝TVデラックス」のテーマ音楽として使っており、Corneliusもシングル「BREEZIN'」に収録しています。さらに、高橋幸宏とMETAFIVEはライブアルバム「TECHNO RECITAL」に収録し、後にCorneliusがCIRCLE '23でカバーするなど、幅広いアーティストに影響を与えてきました。

結論

「キュー」は、YMOの中でも特に特色のあるシングルであり、時代を超えて多くのファンに愛され続けている楽曲です。音楽の革新を感じさせるこの曲は、彼らのキャリアにおける重要な一歩となっています。

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