キラ・ネリス

キラ・ネリス

キラ・ネリスは、SFテレビドラマ『スタートレック:ディープ・スペース・ナイン』および『スタートレック：ローワーデッキ』に登場するベイジョー人のキャラクターです。彼女は、複雑な背景と深い人間性を持ち、物語の中で際立った役割を果たします。

性格と背景

キラの性格は、感情が豊かで短気な部分が特に目立ちます。彼女はカーデシア人に対して明確な嫌悪感を抱き、その表情や行動にそれがよく現れています。さらに、短気な性格により、親しい関係であっても裏切りを受けたと感じると、すぐに許すことはありません。しかし、逆に恩を感じる相手には、以前の嫌悪感が和らぎ、友好的に接することもあります。

彼女は、ベイジョー臨時政府が惑星連邦に支援を要請した際には不満を抱いていましたが、ベンジャミン・シスコがワームホールを発見したことにより、彼を「選ばれし者」として信頼するようになります。彼女を演じたのはナナ・ヴィジターで、日本語吹替版では小宮和枝が担当しています。

経歴と能力

キラはベイジョーのダコール地方でカーデシア連合の占領に対抗するレジスタンスに参加していました。解放後は、ディープ・スペース・ナインで副司令官として活躍し、その才能を発揮します。押しの強い交渉能力を持ち、さまざまな場面で仲間を助けます。ただし、科学的な知識には弱いようで、本人もその点を自覚しています。

サバイバル能力においては卓越しており、過去のゲリラ戦やレジスタンス時代の経験が大いに役立っています。彼女は、しばしばあらゆる状況において活用できる独自の知識を持つため、仲間たちの危機を救うことができました。また、彼女のバックグラウンドには、芸術家の家系がありましたが、本人の才能は限られたもので、陶芸などに取り組むことに不安を感じていました。

恋愛関係

キラは恋愛においても多くの波乱を経験します。シーズン2から3ではバライル、4から5ではシャカール、6から7ではオドーとそれぞれ交際します。その間にも他の男性に恋心を抱くことがあり、感情豊かな一面が描かれています。

鏡像世界のキラ・ネリス

『スタートレック: DS9』には鏡像世界のストーリーも存在し、そこではキラも異なる役割を果たします。この世界では、彼女はテロックノールの総司令官として描かれ、宇宙海賊のシスコを仲間に持つなど、普段の彼女とは異なる印象を与えています。彼女は、DS9のシリーズ全体を通して自身の鏡像のバージョンと二度対面しています。

家族とその他の情報

彼女の家族には、父キラ・タバン、母キラ・メルー、そして二人の弟がいます。また、初期の計画では副司令官にロー・ラレン少尉を異動させる予定だったこともあり、興味深いバックストーリーを持っています。

最終的に、物語の終盤には彼女がデュカットという宿敵と恋に落ちる展開も考えられていましたが、ナナ・ヴィジターがそのようなプロットは不可能だと説得し、最終的には撤回されています。キラ・ネリスは、単なるキャラクターでなく、深い人間ドラマが感じられる魅力的な存在です。

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