キングコング (1976年の映画)

映画『キングコング』の概要

『キングコング』（King Kong）は、1976年に公開されたアメリカのモンスター・アドベンチャー映画で、1933年の同名映画のリメイク版本である。この作品は、当時の1970年代を舞台に、コングが登る高層ビルが世界貿易センタービルに変更されたことが特徴的である。監督をジョン・ギラーミンが務め、ディノ・デ・ラウレンティスがプロデューサーを担当し、主演にはジェフ・ブリッジス、チャールズ・グローディン、ジェシカ・ラングが名を連ねた。この映画は、興行上の成功を収め、アカデミー特別業績賞を受賞、さらにはアカデミー撮影賞と録音賞にノミネートされている。1986年には続編として『キングコング2』も公開された。

ストーリー

物語は、石油会社のフレッド・ウィルソンが新たな油田を探すため、南太平洋の未開の島に向かうことから始まる。動物学者ジャック・プレスコットは島に存在するとされる謎の巨大生物を探しに密航し、航海中に遇った女優ドワンが彼らに加わる。島に到着した彼らは、原住民の集落と壮大な壁を発見。ドワンは原住民たちによって神コングの生贄として捉えられてしまう。ジャックらはドワンを救おうと奮闘するが、仲間を失う危険に直面する。

コングとドワンとの物語が描かれ、ジャックがドワンを奪還し、コングの迷いを引き起こす一方で、フレッドはコングを捕獲しアメリカに持ち帰る計画を立てていた。ニューヨークでコングを見世物にしようとする間に、コングはドワンを助け出す場面に直面する。結末では、コングは国際的な軍隊に攻撃され、壮絶な結末を迎える。

製作背景

この映画版『キングコング』の製作は様々な経緯を経て実現した。最初のきっかけは、1974年にABCの幹部がオリジナル版の映画を観たことによって始まったと言われている。製作チームは様々な脚本家との協議を通じて、現代のエネルギー危機をテーマの一部に取り入れ、当時の観客の期待に応える作品を目指した。

脚本の制作に関しては、ラウレンティスが『コンドル』の脚本を書いていたロレンツォ・センプル・ジュニアに依頼した。彼はオリジナルの基本的プロットを守りながらも、1970年代の背景を考慮した新しい要素を盛り込み、コングとラブストーリーを中心にした物語へと発展させた。

評価と影響

映画『キングコング』は、公開当初から高い興行収入を記録し、特にデビュー作となったジェシカ・ラングの評価も注目された。また、特殊効果やユーモアのある脚本についての評価もあり、批評家からは賛否が分かれる部分も見受けられた。興行収入としては、世界中の劇場で高額な数字を叩き出し、続編やリメイクの企画が進む一因ともなった。

結論

本作『キングコング』は、オリジナル版からのリメイクという位置付けながらも、当時の現実を反映させた重厚なドラマを特徴としている。モンスター映画の枠を超えた人間ドラマと特撮の融合が、多くの観客に評価された作品となった。

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