キング・ハウス (フロリダ州)

キング・ハウスの歴史と幽霊伝説

キング・ハウスは、アメリカのフロリダ州メイポートに位置する有名な幽霊屋敷です。この家は4627オーシャン・ストリートにあり、訪れる人々の中には、船乗りの幽霊が宿っていると信じる者もいます。

この建物の最初の記録は1881年に遡ります。その時、家は火災により焼失してしまいましたが、それ以前は船乗りたちの宿舎として利用されていたと言われています。また、敷地内には元々スペイン人たちの墓地があったという伝承も存在しますが、これに関しては異なる説もあるため、一概には言えません。

現在のキング・ハウスは、1907年にウィリアム・ジョセフ・キングによって再建されたとされています。ただし、再建された年については1913年または1914年とも言われ、はっきりしたことは明らかではありませんでした。ウィリアム・ジョセフ・キングには、3人の子どもがいましたが、そのうちの一人、ジョン・フランクリン・キングは1977年に亡くなるまでこの家に住んでいました。ジョンは、家の幽霊について語ることが次第に多くなり、地域の子供たちを集めて有料で話をしていたようです。

幽霊に関する報告は多く、デューク大学のライン研究所など、さまざまな超常現象調査グループがこの家の調査を行いました。特に注目されたのは、古いロッキングチェアで、自発的に動くとされていました。また、ウィリアム・キングの叔母であるマルガリータが、この椅子に腰掛けている時に嫉妬深い元ボーイフレンドにピッチフォークで刺されたという話が伝わっています。

1940年代には、この家は地元のカトリック教会として機能し、毎週ミサが行われていました。信者たちは、無人の屋根裏からハイヒールが動く音を聞くことがあったと報告しています。

キング・ハウスに取り憑いているとされる幽霊の中には「リトル・バトラー」と呼ばれる少年がいて、来客が訪れると扉を開け、居間に入るよう誘ったとのことです。また、台所にはメイドの霊がいて、彼女の領域を侵犯した者には攻撃するという伝説も残っています。さらに、結婚式当日に事故に遭いこの家の前で亡くなった花嫁の霊も取り憑いていると言われています。

1999年には、これらの幽霊の存在を取り上げた書籍が、ビル・レイノルズによって出版されました。彼の著書「Jetty Man」では、キング・ハウスの歴史と幽霊伝説が詳しく紹介されています。

現在、この家は野良猫の保護活動を行うメイポート・キャッツ・プログラムの活動拠点となっています。歴史的かつ神秘的な背景を持つこの場所は、今もなお訪れる人々の関心を引きつけています。

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