キンディオ県

キンディオ県（コロンビア）

キンディオ県は、コロンビアの中西部に位置し、アンデス山脈が県内を横切る自然豊かな地域です。県都はアルメニア市。

地理

キンディオ県は、北をリサラルダ県、南と東をトリーマ県、西をバジェ・デル・カウカ県とそれぞれ接しています。県内には、リサラルダ県、トリーマ県との境界に位置するキンディオ山があり、標高は5,150mに達します。県都アルメニアの標高は約1,400mです。

歴史

先コロンブス時代、この地域にはキンバージャ族が居住していました。彼らは、現在のコロンビアに相当する地域において、美術的、文化的表現力が最も豊かな先住民グループの一つでした。キンディオ地域は、東のアマゾン地域と西の太平洋岸地域の中間地点に位置し、交通の要衝として重要な役割を果たしていました。

19世紀には、アンティオキアからの経済進出（アンティオキア植民地化）が活発になり、多くの集落が形成されました。その中には、1889年10月14日に創設されたアルメニア市のように、都市へと発展した場所もあります。キンディオ県内の自治体の多くは、この経済植民地化の過程で建設されました。

植民地時代から共和国初期にかけて、キンディオ地域はポパジャン州に属していました。その後、カウカ連邦州、カウカ県へと変遷しました。1905年には、旧カルダス県が創設されましたが、キンディオ地域は含まれていませんでした。しかし、住民たちの旧カルダス県への編入を求める運動が実を結び、1908年に編入が認められました。

コーヒー栽培とコーヒーブームは、キンディオ地域に急速な経済発展と人口増加をもたらしました。アルメニアは、この地域における商業の中心地として発展し、県の創設を求める動きが活発化しました。シルビオ・カバージョスとアンシサル・ロペスの2人の国会議員の尽力により、1966年1月19日に県の設立が認められ、同年7月1日にキンディオ県が正式に発足しました。初代県知事には、アンシサル・ロペス・ロペスが就任しました。

キンディオ県は、その美しい自然景観、高品質なコーヒー、そして豊かな文化遺産により、多くの観光客を魅了しています。「コロンビアのコーヒー産地の文化的景観」としてユネスコの世界文化遺産にも登録されており、その価値は国際的にも認められています。

地理的特徴

キンディオ県の地形はアンデス山脈によって特徴づけられており、山岳地帯が広がっています。この地形が、コーヒー栽培に適した気候と土壌を育み、高品質なコーヒー豆の生産を可能にしています。

経済

キンディオ県の経済は、コーヒー栽培を中心に発展してきました。県内には多くのコーヒープランテーションがあり、観光客向けのコーヒー農園ツアーも人気を集めています。また、農業以外にも、観光業が重要な収入源となっています。美しい自然景観や温泉、アドベンチャースポーツなどを楽しむことができ、国内外から多くの観光客が訪れます。

まとめ

キンディオ県は、コロンビアのコーヒー文化を代表する地域であり、豊かな自然と歴史、そして温かい人々が織りなす魅力的な場所です。コーヒー好きはもちろん、自然や文化に触れたい人々にとっても、訪れる価値のある場所と言えるでしょう。

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