キンモクセイ (バンド)

キンモクセイは、1998年に神奈川県相模原市で結成された5人組バンドです。バンド名の由来は、ボーカル伊藤俊吾が幼少期から親しんでいたキンモクセイの香りにインスパイアされたもので、その香りが呼び起こす懐かしい記憶のように、彼らの音楽も聴く人の心に温かく響くようにという願いが込められています。

バンドの軌跡

幾度かのメンバーチェンジを経て、2001年10月にシングル「僕の行方」でメジャーデビュー。2002年には2ndシングル「二人のアカボシ」がスマッシュヒットとなり、NHK紅白歌合戦への出場も果たしました。しかし、2008年に活動を休止。その後、メンバーはそれぞれソロ活動や他のバンドでの活動を行っていましたが、2011年には東日本大震災の被災地支援アルバムに新曲を提供するために一時的に再集結しました。

2018年、バンドは本格的な活動再開を発表し、10年以上の時を経て再びステージに立ち始めました。2019年には11年ぶりのワンマンライブを開催し、ファンを歓喜させました。しかし、2023年5月には長年ベースを担当していた白井雄介が脱退を発表。キンモクセイは4人体制となり、新たなスタートを切ることになりました。

サウンドと歌詞の世界観

キンモクセイの音楽は、1970年代の歌謡曲やニューミュージックに影響を受け、そこに様々な要素を融合させた独特のサウンドが特徴です。懐かしさを感じさせつつも新しい、まさに「キンモクサウンド」と呼ぶにふさわしい音楽を作り出しています。

歌詞は、情景描写を大切にしており、その言葉選びは非常に丁寧です。メンバーは「一つでも多くの情景を誰かと共感してみたい」という思いを抱いており、そのため言葉数が多く、ディテールにもこだわった歌詞が特徴です。

メンバー構成

5人編成時のメンバーのうち、伊藤俊吾（ボーカル、ギター、キーボード）、後藤秀人（ギター）、白井雄介（ベース）の3人は相模原市出身で、それぞれ市内の高校を卒業しています。また、佐々木良（コーラス、ギター、シンセサイザー）は相模原市の隣の町田市出身、張替智広（ドラム）も相模原市に住んでいた時期があり、メンバー曰く「ほぼ相模原」なバンドと言えます。

現在のメンバーは以下の通りです。

伊藤俊吾（いとう しゅんご）：ボーカル、ギター、キーボード、作詞作曲担当
佐々木良（ささき りょう）：コーラス、ギター、シンセサイザー、デザイン担当
後藤秀人（ごとう ひでと）：リードギター担当
張替智広（はりがえ ともひろ）：ドラムス担当

近年の活動

2024年2月には、4人体制となって初となる6枚目のオリジナルアルバム「洋邦問わず」をリリースしました。アルバム発売に合わせたライブも開催しており、積極的に活動を続けています。

キンモクセイは、その独特の音楽性と、メンバーの個性的なキャラクターで、多くのファンを魅了し続けています。彼らの今後の活動にも、目が離せません。

その他の情報

バンド名の由来: ボーカル伊藤が幼少期から好きだったキンモクセイの香りから。
音楽性: 1970年代歌謡曲、ニューミュージックに影響を受けた懐かしいが新しいサウンド。
歌詞: 情景描写をテーマとし、共感を求める言葉選びが特徴。
地元愛: 相模原市出身のメンバーが多く、地元での活動も積極的に行っている。

キンモクセイは、単なる懐かしい音楽を奏でるバンドではなく、その音楽を通じて過去と現在、そして未来を繋ぐ架け橋のような存在と言えるでしょう。

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