ギャラリア百貨店

大韓民国において、大手コングロマリットであるハンファグループを母体とする百貨店チェーンが、ギャラリア百貨店です。その運営は、ハンファギャラリア株式会社によって担われています。現在、韓国国内に計5店舗を構え、ファッションから食品、ライフスタイルに至るまで、高品質な商品とサービスを提供することで知られています。

歴史

ギャラリア百貨店の歴史は、1975年に漢陽ストア汝矣店が営業を開始したことに遡ります。翌1976年には、スーパーマーケット事業を行う漢陽スーパーが設立され、小売業への足掛かりを築きました。百貨店事業の礎となる漢陽ショッピングセンター永東店（現在のギャラリア名品館WEST）が開店したのは1979年9月です。この永東店は、その後のギャラリアのフラッグシップとなる店舗へと発展していきます。

1989年にはハンファ百貨店天安店がオープンし、1990年9月には漢陽ショッピングセンター永東店がギャラリアファッション館として、そして「パルコ」と称されていた部分がギャラリア名品館として、それぞれ再編開業しました。1995年8月にはハンファ百貨店水原店（現在のギャラリア百貨店水原店とは異なる）が開店し、店舗網を拡大していきました。そして1997年、運営する全ての店舗ブランドが「ギャラリア」に統一され、現在のブランドイメージが確立されました。

運営会社の変遷としては、2021年4月に当時の運営会社であったハンファギャラリアが、親会社であるハンファソリューションズに吸収合併されるという動きがありました。しかしその後、百貨店事業は再度分割され、2023年3月にはハンファソリューションズから独立した形となっています。

現在の店舗

現在、ギャラリア百貨店は以下の5店舗を展開しています。

名品館（ソウル特別市江南区）: 1979年9月に漢陽ショッピングセンター永東店として開業した、ギャラリア百貨店の象徴ともいえる店舗です。当初の永東店が名品館WESTとなり、後に増築された東館と合わせて、国内外の高級ブランドを豊富に取り揃える韓国有数のデパートとなっています。
ギャラリアタイムワールド店（大田広域市西区）: 1997年9月、東洋百貨店冬柏タイムワールドとして営業を開始しました。2000年にギャラリアによって買収されたものの、運営は直営ではなく、現地法人のハンファギャラリアタイムワールドが行っています。
センターシティ店（忠清南道天安市）: 2010年12月、それまで天安市内にあった店舗が移転し、天安牙山駅近郊に開業しました。
晋州店（慶尚南道晋州市）: 2007年8月、既存の百貨店であるマーレ第百貨店を買収する形で営業を開始しました。
光教店（京畿道水原市）: 2020年3月、水原市の新たな拠点として、光教中央駅近くにオープンしました。これは、後述の旧水原店の移転・後継店舗としての位置づけでした。

かつて存在した店舗

ギャラリア百貨店は、過去にいくつかの店舗を運営していました。

蚕室店（ソウル特別市松坡区）: 1987年に開店しましたが、1999年に営業を終了しました。その跡地には、ギャラリアパレスという複合施設が建設されています。
旧天安店（忠清南道天安市）: 1989年9月に開業した最初の天安店です。2010年12月、現在のセンターシティ店への移転に伴い閉店しました。
コンコース（ソウル駅店）（ソウル特別市中区）: ソウル駅構内に位置し、2003年12月に開店しました。しかし、2012年12月に閉店し、現在はロッテアウトレットが営業しています。
冬柏店（大田広域市中区）: 大田広域市の中央路に位置していた店舗です。2013年8月に閉店し、翌2014年4月30日には跡地にNC百貨店大田中央路駅店が開店しています。
旧水原店（京畿道水原市）: 1995年8月、ハンファ百貨店としてオープンした店舗です。当初6階建てでしたが、ギャラリア百貨店に名称変更された1997年には8階に増築されました。当初は光教店との並行運営も検討されたものの、建物の老朽化や既存店との競合を避けるため、2020年1月23日に営業を終え、光教店に機能が引き継がれました。

公式サイトは、http://www.galleria.co.kr/ （朝鮮語）で閲覧可能です。

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