ギャランドゥ

ギャランドゥ

『ギャランドゥ』は、西城秀樹が1983年2月1日にRCAよりリリースした44枚目のシングルである。この曲は、彼がデビュー以来在籍していた芸映から独立後、初めて発表された作品であり、作詞・作曲を手がけたのは、親友のもんたよしのりだった。もんたは、西城の家に遊びに来た際に、一晩でこの楽曲を完成させたというエピソードが伝わっている。

オリコンチャートでは、最高14位を記録し、100位以内に14週もランクインした。セールス数は13.7万枚に達し、第25回日本レコード大賞では6年連続で金賞を受賞するなど、評価も高かった。また、『第34回NHK紅白歌合戦』では、白組のトップバッターとして本曲を歌唱し、視聴者の心を掴んだ。

このシングルのB面「ロマンス -禁じられた遊び-」は、フリオ・イグレシアスによる「愛のロマンス」のカバーであり、原曲は映画『禁じられた遊び』のテーマ曲である。また、当時同じく郷ひろみも「ロマンス」をカバーしている。

リリースに先立ち、1982年12月下旬に西城は髪を短くする決断をし、デビュー以来初めてサイドを耳が出るほどにカットした。この新しいスタイルでNHKの『レッツゴーヤング』に出演し、レコード発売前に本曲を披露した際は、冒頭の表現を「♪気が狂うほど～」として歌った。しかし、レコード化に際して自主規制が働き、後に「♪くやしいけれど～」に変更された。

収録されている曲は以下の通りである：

• - ギャランドゥ

作詞・作曲：もんたよしのり

• - ロマンス -禁じられた遊び-

作詞・作曲：J.lglesias-R.Ferro,Cecilia／訳詞：あまがいりゅうじ

『ギャランドゥ』をカバーしたアーティストも多く、もんたよしのり自身が1983年にセルフカバーを行ったほか、蔡惠英が北京語でカバーし、KinKi Kidsも1996年にライブにて演奏した。さらに、MILLENNIUM EVEや安元洋貴など、多彩なアーティストが本曲を自身のアルバムに収録している。

タイトルの由来

「ギャランドゥ」というタイトルには特に意味がないと、作詞・作曲を担当したもんたよしのりは語っている。彼は曲作りの際、適当なフレーズを口ずさむスタイルで、この曲を作った際に発した言葉の一つが「ギャランドゥ」だった。音の響きに魅力を感じ、そのまま正式な歌詞として用いることを勧めた。曲のヒット後、西城の事務所には「ギャランドゥ」の意味を尋ねる電話が相次ぎ、困った事務所は「gal undo（ギャルのようにチャラついていない女性）」という意味を後付けした。

その後、日本では「ギャランドゥ」という言葉が、多くの男性の濃い体毛や、へその周りの体毛を指す俗語として浸透していった。この意味が広まった背景には、松任谷由実が西城の『オールスター水泳大会』でのビキニ姿を見て「ギャランドゥ」という言い回しを使い続けたことがあり、彼女のラジオ番組でその表現が定着した。西城がオールスター水泳大会に上半身裸で出演した際、その濃い毛が注目されたことも一因である。後に松任谷自身が西城と共に「ギャランドゥ大会」を開催したことで、別の意味がより広まっていった。

このように、『ギャランドゥ』は歌だけでなく、それにまつわるエピソードや流行語としての意味も持つ、印象深い楽曲である。

もう一度検索