クオン (出版社)

株式会社クオンの概要

株式会社クオン（CUON inc.）は、東京・千代田区に本社を置く日本の出版社です。
韓国の作家による翻訳小説や詩集、ノンフィクションを中心に成長を続けており、文学を通じた文化交流に力を入れています。

創業の背景

代表取締役である金承福（キム・スンボク）は、日本の広告代理店での経験を経て、2007年にクオンを設立しました。彼の目標は「韓国の本を日本に紹介する」ことであり、その中で韓国文学の質の高い作品を発表することに尽力しています。設立当初は東京・中央区月島に本社を置いていましたが、2015年に現在の千代田区神田神保町に移転し、同時に韓国書籍専門店「チェッコリ」をオープンしました。

出版の足跡と主な刊行物

2011年からは叢書『新しい韓国の文学』の出版を開始。この叢書の第1作であるハン・ガン著『菜食主義者』は、朝日新聞などで高く評価され、2016年にはイギリスのブッカー国際賞を受賞し、広く話題となりました。また、2014年から2015年にかけては、『クオン人文・社会シリーズ』や『日韓同時代人の対話シリーズ』など、国内外のさまざまな作品のシリーズも発表しました。

クオンは、韓国文学を広める活動だけでなく、ECサイト「CHEKCCORI BOOK HOUSE」の運営や、ウェブマガジン「クオンの本のたね」をnoteにて配信することで、幅広い読者層に向けた情報発信も行っています。

豊富なジャンルと作品一覧

クオンが手掛ける作品は多岐にわたり、翻訳小説をはじめ、韓国の詩、ノンフィクション、エッセイを含む様々なジャンルが揃っています。特に韓国文学の翻訳に注力しており、その中には人気作家の作品も多くあります。

e.g.:

• - ハン・ガン『菜食主義者』（ISBN: 978-4-904855-02-7）
• - キム・ジュンヒョク『楽器たちの図書館』（ISBN: 978-4-904855-04-1）
• - パク・ミンギュ『亡き王女のためのパヴァーヌ』（ISBN: 978-4-904855-29-4）

これらの作品は、日本の読者に新たな視点や文化的な感受性を届け、両国の文学的な架け橋としての役割を果たしています。

今後の展望

クオンは今後も多くの韓国文学を紹介し続け、新しい才能を発掘することに力を注ぎます。また、文化交流の重要性を再認識し、日本における韓国文学のプレゼンスを高めることを目指しています。文学を通じた相互理解がますます重要視される中、クオンはその一翼を担う存在であり続けるでしょう。

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