クライアント・アクセス・ライセンス

クライアント・アクセス・ライセンス（CAL）とは？

クライアント・アクセス・ライセンス（Client Access License, CAL）は、特定のサーバソフトウェアにクライアントが接続し、その提供するサービスを利用するために必要なライセンスです。主にマイクロソフトが提唱するもので、企業向けのボリュームライセンスプログラムの一環として位置付けられています。

商用ライセンスの基本

商用ソフトウェアは、エンドユーザーや企業に対して特定の条件下で使用を許可するライセンスが存在します。ソフトウェアの著作権者（ライセンサー）と、そのソフトウェアを使用するエンドユーザーまたは企業（ライセンシー）の間には法的な契約があります。たとえば、マイクロソフトが提供する消費者向け製品のライセンスは、一台のコンピュータに限定されることが多いですが、企業向けでは様々なニーズに応じたライセンス体系が利用可能です。特に、サーバソフトウェア関連のライセンスは、接続するクライアントデバイスごとにライセンスが必要となることが一般的です。

CALの構造と種類

CALの仕組みについては、大きく分けて2つの種類があります。それはユーザーCALとデバイスCALです。ユーザーCALは特定のユーザーに割り当てられ、そのユーザーがどのデバイスからでもサーバに接続できるライセンスです。これにより、例えば一人のユーザーが複数のデバイスからサーバにアクセスすることが可能になります。そのため、企業では必要なユーザー数に応じて、ユーザーCALを購入する必要があります。

一方、デバイスCALは特定のデバイスに付与され、このデバイスからの接続は制限されません。つまり、1台のデバイスを共有する形で、異なるユーザーがサーバにアクセスすることができます。これにより、接続するデバイスの数に応じてライセンスを選択することができ、企業の利用形態に応じた柔軟な対応が可能です。

サーバソフトウェアとの互換性

CALは、基本的にマイクロソフトの各種サーバソフトウェアのエディションに依存せずに利用することができます。たとえば、Windows Server 2003において購入したCALは、同じサーバの異なるエディション（エンタープライズ版やデータセンター版）でも有効です。また、ボリュームライセンスプログラムの一環として、過去のバージョンの製品にも対応することができます。このため、以前のバージョンのサーバーに接続することも可能となり、企業は柔軟にリソースを活用できるのです。

CALの取得と管理

CALを取得する際には、通常、特定のサーバ製品に基づいて必要なライセンス数を見積もります。各サーバ製品は基本的に少数のCALを含むことが一般的ですが、それでは足りない場合には追加購入が必要となります。これは、業務の拡大や新たなユーザーの追加に対応するために重要です。

結論

クライアント・アクセス・ライセンス（CAL）は、企業がサーバソフトウェアを利用する際に必須となるライセンスであり、ユーザーの利用方式に応じたフレキシブルな選択が可能です。デバイスやユーザーのニーズに応じて最適なライセンスを選ぶことで、効率的なIT資源の管理を実現できます。

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