クラスター弾等の製造の禁止及び所持の規制等に関する法律

クラスター弾等の製造の禁止及び所持の規制等に関する法律について

クラスター弾等の製造の禁止及び所持の規制等に関する法律（以下、「本法」）は、クラスター弾に関する条約（以下、「条約」）の締結を受け、その的確な実施を確保するために制定された日本の法律です。本法は、クラスター弾等の製造を禁止するとともに、その所持や譲渡などを規制することを目的としています。

法律の概要

本法は、平成21年法律第85号として2009年7月17日に公布されました。この法律は、クラスター弾がもたらす非人道的な影響を考慮し、その使用を根絶するための国際的な取り組みの一環として制定されました。

主務官庁

本法の執行は、以下の3つの省庁が共同で担当します。

経済産業省製造産業局航空機武器宇宙産業課
外務省総合外交政策局軍縮不拡散・科学部不拡散・科学原子力課
防衛装備庁装備政策部装備政策課

さらに、以下の省庁も本法の執行に協力します。

外務省国際法局条約課
外務省総合外交政策局人権人道課
経済産業省商務情報政策局産業保安グループ鉱山・火薬類監理官職
警察庁生活安全局保安課
警察庁警備局国際テロリズム対策課
防衛省情報本部統合情報部
陸上自衛隊補給統制本部
航空自衛隊補給本部
公安調査庁調査第二部

これらの省庁が連携し、クラスター弾等の製造、所持、譲渡に関する規制が適切に実行されるように努めています。

クラスター弾等の定義

本法では、「クラスター弾等」を構成する要素として、以下の3つを定義しています。

1. クラスター弾
複数の子弾を内蔵し、それらを広範囲に散布するように設計された砲弾、ロケット弾、爆弾などの弾薬。
ただし、以下のようなものは除外されます。
地雷
ミサイルなどを空中で破壊するように設計されたもの
10個未満の子弾しか内蔵しないもの（かつ、子弾が一定の要件を満たすもの）
2. 子弾
重量が20kg未満の小型弾薬で、砲弾やロケット弾などに内蔵され、散布後に爆発するように設計されたもの。
ただし、上記のクラスター弾の定義から除外されるものに内蔵されるように設計されたものは除かれます。
3. 小型爆弾
小型弾薬のうち、航空機に取り付けられる容器に収納され、散布後に爆発するように設計されたもの。
ロケット弾やミサイルのように、散布後に推進力を得るための推進薬を使用するものは除かれます。

法律の構成

本法は、以下の章で構成されています。

第一章：総則
本法の目的や定義などが定められています。
第二章：クラスター弾等の製造の禁止
クラスター弾等の製造が禁止されています。
第三章：クラスター弾等の所持等の規制
クラスター弾等の所持、譲渡、譲受などが規制されています。
第四章：雑則
その他の必要な事項が定められています。
第五章：罰則
本法に違反した場合の罰則が定められています。

関連事項

クラスター爆弾：本法で規制されるクラスター弾の一種。
* クラスター弾に関する条約：本法の制定の根拠となった国際条約。

本法は、クラスター弾等の非人道的な影響を考慮し、その使用を根絶するための重要な法律です。関係省庁の連携により、その効果的な実施が期待されています。

もう一度検索