クラナド

クラナド（Clannad）は、アイルランドを代表する音楽グループであり、その音楽性はフォーク、ジャズ、ケルト音楽など、多様な要素が融合した独特のものです。1999年にはアルバム『ランドマーク』でグラミー賞を受賞するなど、国際的にも高い評価を得ています。また、エンヤがかつて在籍していたことでも知られています。

グループ名「Clannad」は、アイルランド語の「An Clann as Dobhair」を短縮したもので、「入り江の村から来た家族」という意味を持ちます。これは、グループがアイルランドのドニゴール県北西部の村、グウィードア出身であることに由来します。

来歴

1969年、ブレナン家の兄弟であるモイア、キアラン、ポールと、彼らの叔父であるノエルとポーリックのドゥガン兄弟が、父親レオが経営するパブで演奏を始めたのがクラナドの原点です。1973年に最初のアルバムをリリースした後、1980年にはモイアの妹であるエンヤが加入しました。しかし、エンヤは1981年にグループを離れています。

1982年には、イギリスのテレビドラマ『ハリーズ・ゲーム』のテーマソングがヒットしました。この曲は、英国とアイルランドの複雑な関係を描いたドラマのテーマとして、アイルランドのグループであるクラナドが起用されたことで話題になりました。この曲はその後、ケルティック・ウーマンなどによってもカバーされています。

1985年には、U2のボノとの共演曲『In a Lifetime』が世界的な話題となり、クラナドの知名度をさらに高めました。しかし、1989年にはポールが脱退しています。

1999年には、アルバム『ランドマーク』がグラミー賞の最優秀ニューエイジ・アルバム賞を受賞しました。この受賞は、クラナドの音楽性が国際的に認められたことを示すものでした。

2012年には、ポールが復帰し、14年ぶりの新アルバム制作が発表され、2013年にアルバム『Nadur』がリリースされました。これは、クラナドの新たな展開を示す出来事でした。しかし、その後、2016年にはポーリックが、2022年にはノエルが亡くなり、グループは悲しみに包まれました。

クラナドは2022年から2023年にかけて、最後のワールドツアー「In a Lifetime farewell tour」を開催しました。このツアーは、長年にわたる彼らの音楽活動の集大成として、多くのファンに感動を与えました。

ディスコグラフィー

以下は、クラナドの主なアルバムです。

Clannad (1973年)
Clannad 2 (1975年)
『デュラマン』 - Dúlamán (1976年)
Crann Ull (1978年)
Clannad in Concert (1979年)
『フアム』 - Fuaim (1981年)
『妖精の詩～マジカル・リング』 - Magical Ring (1982年)
『妖精のレジェンド～ベスト・オブ・クラナド』 - Legend (1982年)
『マカラ』 - Macalla (1986年）※CDは国内盤未発売
『シリウス』 - Sirus (1988年)
Atlantic Realm (1989年）※サウンドトラック盤
『アネム(魂)』 - Anam (1991年)
『バンバ～ケルトへの旅』 - Banba (1993年)
『ロアー』 - Lore (1996年)
『ランドマーク』 - Landmarks (1998年）※第41回グラミー賞、最優秀ニューエイジ・アルバム
Nadur (2013年)


クラナドは、長年にわたりアイルランド音楽の魅力を世界に伝えてきました。彼らの音楽は、今後も多くの人々に愛され続けるでしょう。

外部リンク

クラナド公式サイト
クラナド (@clannadband) - Instagram

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