クリクル

クリクル（크리크루・CRECREW）は、かつて大韓民国で運営されていたコンテンツ投稿サイトであり、特にVOCALOID関連の創作活動に特化したコミュニティとして知られていました。

概要

クリクルは、韓国の放送局SBSの子会社であるSBS Artech（後にSBS A&Tと改称）によって運営されていました。このサイトは、2011年10月（日本では同年12月）に発売された韓国初のVOCALOID「SeeU」をサポートし、ユーザーによるコンテンツ生成（CGM）を促進することを目的としていました。2011年秋にベータ版として公開され、その後2012年4月20日に正式オープンしました。

SBS ArtechはSeeUの発売元でしたが、クリクルではSeeUに限らず、初音ミクをはじめとする様々なVOCALOID関連の創作物が扱われていました。サイト自体も「VOCALOID関連コンテンツに特化したコミュニティサイト」と位置づけられていました。作品の投稿にはアカウント登録が必要でしたが、閲覧には制限がなく、誰でも自由にコンテンツを楽しむことができました。

投稿されていたコンテンツは多岐にわたり、楽曲、動画、イラスト、テキスト（歌詞や小説）はもちろんのこと、「歌ってみた」や「演奏してみた」といった二次創作動画も盛んに投稿されていました。これにより、クリクルは韓国のVOCALOIDシーンにおける重要なプラットフォームの一つとなっていました。

SeeUの利用をさらに促進するため、「VOCALOID SeeU UGCコンテスト」も開催されました。第1回の入賞作品は、2012年10月に『SV01 SeeU's 1st Compilation Album』として音楽CD化され、発売されました。このコンテストの開催とアルバムの発売は、クリクルの活動とSeeUの認知度向上に大きく貢献しました。

しかし、残念ながらクリクルは、運営上の問題、特にサーバと回線費用を解決することができませんでした。2013年8月には、同年9月末でのサイト閉鎖が告知され、同年10月1日9時をもって正式にサービスを終了しました。短期間での閉鎖となってしまいましたが、クリクルは韓国のVOCALOIDシーンにおいて、多くのクリエイターやファンが集う貴重な場所として、その名を刻みました。

脚注

CRECREW - ウェイバックマシン（2013年8月29日アーカイブ分）

もう一度検索