クレイジー・ホース (キャバレー)

パリの伝説的キャバレー「クレイジーホース」

クレイジーホースは、フランス・パリに位置する世界的に名高いキャバレーです。数あるパリのナイトクラブの中でも老舗の一つとして知られ、その芸術性の高いヌードショーは、多くの観光客を魅了し続けています。単なるストリップショーとは異なり、バーレスクの要素も取り入れ、独自のエンターテイメントを確立しています。

創業と芸術性の追求

1951年、アラン・ベルナルダンによってクレイジーホース・サルーンは創業されました。彼は、芸術性を伴った女性のヌードショーという斬新なアイデアを具現化しました。1960年代には現在のショーの原型となるスタイルが確立され、当時の先進的な芸術を取り入れた演出が特徴です。

光と影の芸術

クレイジーホースのヌードショーの最大の特徴は、巧みな照明技術です。ダンサーの裸体をキャンバスのように捉え、万華鏡のようなカラフルでシャープな模様を肌に投影します。この光と影の演出によって、女性の肉体美が芸術的に昇華され、観客を魅了するのです。その美しさとエレガントさは、世界中で高く評価されています。

一流パフォーマーによるステージ

ショーには、世界中から選りすぐられたマジシャンやパントマイムなどのパフォーマーが出演します。これらの出演者の質の高さも、クレイジーホースの伝統と価値を支える重要な要素となっています。常に最高のエンターテイメントを提供しようとする姿勢が、長年にわたり観客を惹きつけている理由の一つです。

姉妹店と海外公演

クレイジーホースは、開業50周年を記念して、2001年にアメリカ・ラスベガスのMGMグランドホテルに姉妹店をオープンさせました。内装やステージはパリ本店を忠実に再現しており、パリの雰囲気をそのまま体験できると人気を集めました。当初は「La Femme」という名称でしたが、後に「CRAZY HORSE PARIS」と改称されました（2012年10月に終了）。

また、クレイジーホースは海外公演も積極的に行っています。2011年にはモスクワで公演を行い、2012年から2013年にかけてはミュンヘン、ジュネーブ、キエフ、再びモスクワで公演を実施しました。これにより、世界中の人々がクレイジーホースの魅力を体験する機会を得ました。

映画作品

クレイジーホースを題材にした映画も制作されています。

クレイジーホース IN Paris - Crazy Horse de Paris（1977年）: クレイジーホースの創業者であるアラン・ベルナルダン自身が監督を務めた作品です。ダンサーたちの舞台裏や日常生活、そして華やかなショーの様子が描かれています。日本では1979年2月に劇場公開されました。
クレイジーホース・パリ 夜の宝石たち - Crazy Horse（2011年）: フレデリック・ワイズマン監督によるドキュメンタリー映画です。クレイジーホースの舞台裏に密着し、ショーが作り上げられる過程やダンサーたちの姿を捉えています。日本では2011年10月に東京国際映画祭で上映された後、2012年に劇場公開されました。

アクセス

クレイジーホースへのアクセスは、以下のパリメトロの駅が便利です。

パリメトロ9号線：アルマ＝マルソー駅下車
パリメトロ1号線：シャンゼリゼ＝クレマンソー駅下車

まとめ

クレイジーホースは、半世紀以上にわたりパリのナイトライフを彩ってきた、世界的に有名なキャバレーです。その芸術的なヌードショーは、観客を魅了し続ける唯一無二のエンターテイメントです。パリを訪れた際には、ぜひクレイジーホースで忘れられない夜を体験してください。

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