クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ黄金のスパイ大作戦

『クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ黄金のスパイ大作戦』

概要

『クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ黄金のスパイ大作戦』は、2011年に公開された『クレヨンしんちゃん』劇場映画シリーズの19作目です。監督は増井壮一に交代し、主題歌には関ジャニ∞が起用されました。また、メンバーの村上信五と大倉忠義が特別出演し、当時のジャニーズ事務所所属のタレントが使用されるのは本作が初めての試みでした。興行面でも成功を収め、全国325スクリーンで公開され、初日の2日間で約1億9千万円を売り上げ、映画観客動員ランキングでは初登場第2位を記録しました。特に12歳以下の子ども層の比率が高く、満足度ランキングでも4位に入っています。

ストーリー

しんのすけはいつもの日常を送っていましたが、突如現れた謎の少女、レモンからアクション仮面のメッセージを受け取ります。彼女の導きによって、しんのすけはスパイになることを決意し、レモンとともにスパイ訓練を始めます。失敗を重ねながらもスパイ技術を磨いていく中で、彼の知られざる仲間となるレモンは、実は能力を持つ子供スパイでした。

ある日、アクション仮面から指令が下り、「ヘーデルナ王国で悪の博士から正義のカプセルを奪還せよ」というもの。しんのすけは、レモンと彼らをサポートする家政婦イツハラの助けを得て、ヘーデルナ王国への冒険に出ます。しかし、待ち受けていたのは悪の博士ではなく、オナラ研究の専門家・ヘガデル博士でした。博士は実はしんのすけがだまされていることを伝えます。

しんのすけは冒険の中で、指令を出したスカシペスタン共和国の女王たちの策略に巻き込まれていきます。レモンの奮闘や彼女の家庭の厳しい事情が描かれ、最終的には彼女自身がしんのすけと共に立ち向かう決意を固めていきます。

キャラクター

本作に登場する新キャラクター、レモンは、スパイとして非常に優れた能力を持つ少女です。7歳ながら、しんのすけを協力者としてスパイ訓練し、共に悪と戦います。しかし、彼女の正体はスカシペスタン共和国のスパイであり、しんのすけの力を利用するために接近しました。

さらに、家政婦イツハラも実は優れたスパイで、しんのすけとレモンを数回救います。背丈や体型がしんのすけと同じヘガデル博士も登場し、研究の中で偶然作り出した「メガヘガデルII」が物語の重要な点となります。スカシペスタンの支配者であるナーラオとヨースルも、彼らの野望のためにしんのすけを利用しようとしますが、最終的には彼女たちも改心します。

ターゲットとテーマ

本作は、子供層を主なターゲットとしており、スパイというワクワクするテーマを中心にしつつ、友情と裏切り、さらには家族の絆も描かれています。また、レモンの成長や彼女の家族との関係も重要な要素となっています。

音楽とメディア

音楽面では、関ジャニ∞の主題歌が物語に華を添え、オープニングやエンディングに流れることで一層の感動を与えます。公開から数ヶ月後の2011年11月にはDVDがリリースされ、翌年2012年にはテレビ放送も行われました。

本作は様々な要素が詰まった作品であり、ファンだけでなく新しき視聴者を楽しませる体験となっています。

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