クレヨンしんちゃん 爆発!温泉わくわく大決戦

『クレヨンしんちゃん 爆発！温泉わくわく大決戦』

『クレヨンしんちゃん 爆発！温泉わくわく大決戦』は、1999年4月17日に公開された『クレヨンしんちゃん』の劇場版第7作目であり、テレビ朝日の開局40周年を記念した作品です。本作は、クレヨンしんちゃんのユーモラスな世界観を背景に、温泉をテーマにした新たなストーリーが展開します。上映時間は110分で、興行収入は約9億円に達しました。

本作の特徴と概要

本作は劇場版史上唯一併映作品があり、一緒に上映されました。温泉をテーマにした理由は、監督の原恵一が原作者の臼井儀人と健康ランドで打ち合わせを行った際、偶然に決まったとのこと。特に注目されるのは、丹波哲郎がゲスト声優として出演した初の試みであり、彼は本作における重要なキャラクター「温泉の精」を演じています。その起用の背景には、丹波が過去のドラマ『Gメン'75』で演じたキャラクターが影響を与えています。

また本作は、今までの映画作品においてゲスト声優が物語に大きく関わらなかった中で、丹波のキャラクターは物語の重要な要素であり、原が脚本を進める中でその役割が強化されました。

あらすじ

物語は、ふたば幼稚園の先生たちの慰安旅行に始まります。温泉を堪能していた彼女たちは、突然の地響きと共に現れた謎の巨大ロボットに驚き、パニックに陥ります。日常に戻ると、幼稚園が休園になったため、しんのすけは散歩中に行き倒れている怪しい男（丹波）を見つけ、自宅に招き入れ、一緒に風呂を楽しむことに。しかし、その数日後、しんのすけ一家は警察に誘拐され、地下の秘密組織「温泉Gメン」の基地に連れて行かれることになります。

この組織は、敵対する風呂嫌いのテロ組織「YUZAME」が温暖化を利用して地球を温泉だらけにする計画を阻止するために活動しています。野原家が持つ「金の魂の湯」の存在が明らかになり、家族はそれを巡る冒険に巻き込まれていきます。

エピソードとクライマックス

しんのすけたちは温泉Gメンと共にYUZAMEの基地を襲撃し、様々な苦難を乗り越えながら、壮絶な戦闘を繰り広げます。家族の力が試される中、しんのすけの特技「ケツだけ歩き」が重要な役割を果たし、喜劇とアクションが融合した展開が待ち受けます。

最終的に、しんのすけ一家は「金の魂の湯」の力を借りて、風呂嫌いのアカマミレを改心させ、温泉Gメンと共に地球温泉化計画を阻止します。物語の最後には、温泉で楽しいひと時を過ごしながら、家族の絆や友情が深まることが描かれています。

キャラクターとスタッフ

この映画には多くのキャラクターが登場しており、元々のアニメシリーズから多くのキャラクターが活躍します。草津をはじめとする温泉Gメンや、YUZAMEの幹部たちなど、すべてが一つの物語を織り成しています。また、原作の臼井儀人や製作スタッフの情熱が一体となって、クレヨンしんちゃんらしいユーモア満載の作品となっています。

堅苦しくなく、どこか懐かしさを感じる本作は、楽しさと笑いが絶えない家族向けの映画として、多くのファンに愛され続けています。

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