クレヨンしんちゃん 襲来!!宇宙人シリリ

映画『クレヨンしんちゃん 襲来!!宇宙人シリリ』

『クレヨンしんちゃん 襲来!!宇宙人シリリ』は、2017年4月15日に公開された劇場版第25作目であり、シリーズ25周年を記念した特別な作品です。本作では、主人公のしんのすけが、宇宙人シリリと一緒に日本列島を横断しながらさまざまな冒険を繰り広げます。ストーリーは、しんのすけの両親であるひろしとみさえが、宇宙人シリリの力によって若返らされてしまうという始まりから展開していきます。

あらすじ

物語は、ある夜、野原家に突然不時着したUFOから始まります。宇宙人シリリは、光線によってひろしとみさえをそれぞれ10歳と4歳の姿に戻してしまいます。シリリによると、彼の父親が南の島、種子島に住んでいて、そこに行けば二人を元に戻せるといいます。こうして、野原一家はシリリを父親のもとへ連れて行くため、日本縦断の旅に出発します。

旅の途中で、野原一家はさまざまなトラブルに直面します。カスカベ防衛隊にシリリの存在が知られ、さらに泥棒に全財産を奪われるなど、波乱万丈の旅が続きます。最終的には、モルダダとカスリーという謎の二人組に捕まることになりますが、シリリの父親による陰謀が進行中であることが明らかになっていきます。

スタッフ

本作の監督と脚本は、前々作の監督である橋本昌和が担当し、彼のもとには優れたスタッフが揃っています。デザイン面では、久野遥子が主要キャラクターの宇宙人シリリと宇宙船のデザインを手掛け、これまでにない魅力を持つキャラクターが誕生しました。また、声優陣には豪華な顔ぶれが揃い、シリリ役に沢城みゆき、八尾役に小西克幸が起用されています。

主題歌と関連企画

主題歌には、高橋優による「ロードムービー」が起用され、旅のドキュメンタリー色を増す楽曲となっています。映画の公開に合わせ、テレビシリーズでもオープニング前に宇宙に関するショートストーリーが放送され、関連商品やコミカライズ版、ノベライズ版も登場しています。

この作品は、視覚障害者のための音声ガイドが初めて採用されるなど、配慮がなされた形での公開が行われました。また、映画公開記念の特集番組も放送され、ファンの期待を裏切りませんでした。

興行収入とその後

公開初日から好スタートを切った本作は、最終的に16.2億円の興行収入を記録しました。テレビ放送に関しても、2018年には特別なアニメ祭りの一部として地上波初放送され、広く浸透することとなりました。

キャラクターとテーマ

主なキャラクターには、宇宙人シリリの他、ナースパディ星出身の登場人物たちが登場します。シリリは、成長能力を持たない一方で、若返りを可能にするバブバブパワーを操ります。彼の成長と仲間との絆が物語の核を成しています。

この映画は、友情や成長、冒険をテーマに描かれており、家族の絆の大切さや異文化交流の意義を観客に伝えます。シリーズのファンだけでなく、新たな視点で楽しむことができる映画に仕上がっています。

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