クロスプログラム

クロスプログラムについて

クロスプログラム、またはクロス・プログラム・プロモーションとは、主にテレビやラジオ放送において、ある番組が終了する際に次回の番組を告知する手法です。この方法は、視聴者に次に放送される番組への興味を持たせ、視聴継続を促す目的で行われます。本記事ではクロスプログラムの詳細と、主要放送局の具体的な実施例を詳述します。

1. クロスプログラムの基本的な形態

クロスプログラムは通常、番組の終了時に5秒から15秒程度の短い時間で行われます。この際に使われるナレーションには「この後は○○」や「○○（番組名）、この後すぐ」といったフレーズが一般的です。特にニュース番組の場合、次の放送の代わりにニュースの重要なお知らせが告知されることもあります。

日本の放送においては、特にプライムタイムが中心となっており、2000年代には19時台から20時台にかけての番組でフライングスタートが一般化することで、従来のクロスプログラムが減少している傾向があります。また、ラジオではDJ同士が番組間でリレートークを行う「クロストーク」形式でクロスプログラムを実施することもあります。

2. 各局のクロスプログラムの特徴

NHK

NHKはCMを放送しないため、クロスプログラムは基本的には行いませんが、一部の報道番組では次の番組への素早い告知がなされます。例えば『ニュースウオッチ9』では、特定のタイミングで「続いて○○です」とアナウンスを行い、次の番組を案内する形を取っています。

日本テレビ

日本テレビでは、クロスプログラムを「クロスプラグ」や「ブリッジ」と呼び、特に1990年代から2000年代初頭にかけては『チャララララーン』というジングルが用いられていましたが、現在は一部の番組で独自のジングルを使用して次回の番組を告知しています。近年では、翌日の番組も合わせて告知する傾向が強まっています。

テレビ朝日

テレビ朝日では、共通のジングルが定められていないため、各番組ごとに異なる形で次の番組を紹介するスタイルが一般的です。また、過去には「夜のミニミニ招待席」という形式で次の番組の告知を行っていました。

TBS

TBSでは、クロスプログラムを「クロスプラグ」と名付け、1986年からプライムタイムで導入されました。初期には独自のジングルとともに次の番組が告知されており、現在も次回の番組や翌日の番組告知が行われることがあります。

テレビ東京

テレビ東京では、特にアニメ番組の間にキャラクターが登場し、次の番組を告知するユニークな手法が取られることがあります。例えば、過去の『遊☆戯☆王』や『アイシールド21』などの番組では、主人公が呼び掛ける形で告知を行っていました。

フジテレビ

フジテレビでは、ジャンプショットの一環として「ジャンクション」という名称が使われます。ジングル音からヒントを出し、次の番組を案内するスタイルが確立されており、特定の番組では過去の人気番組を題材にしたパロディが行われたこともあります。

3. クロスプログラムの意義

クロスプログラムは、放送局の視聴率アップに直結する重要な施策であり、効果的に次回の放送内容をアピールする手段として広く活用されています。また、リスナーや観客が次の番組へ自然にスムーズに移行できるように設計されているため、放送局にとっては視聴者の関心を引き続き保つための重要な役割を果たしています。

まとめ

クロスプログラムは、放送業界において効果的なプロモーション手法の一つです。各局がその特性を活かしながら、視聴者に次なる楽しみを伝えることに苦心している様子が見受けられます。これからも放送の現場で進化し続けるでしょう。

もう一度検索