クロタネソウ属

クロタネソウ属（ニゲラ属）

クロタネソウ属（学名：Nigella）は、キンポウゲ科に属する植物の一群です。一般的には、学名である「ニゲラ」という名前でも広く知られています。属名の由来は、ラテン語で「黒い」を意味する Niger からきており、これは種子の色にちなんでいます。

特徴

クロタネソウ属の植物は、南ヨーロッパ、中東、南西アジアを原産地とする一年草です。花の色は多様で、白、青、黄色、ピンク、薄紫色などがあります。原種の花弁数は5〜10枚で、葉は細かく裂けているのが特徴です。花後にできる果実は裂開果であり、成熟すると膨らみ、その中に黒い種子が形成されます。

利用

クロタネソウ（Nigella damascena）をはじめとするいくつかの種は、その美しい花を観賞するために栽培されており、多くの園芸品種が作り出されています。また、果実はドライフラワーとしても利用されます。

ニオイクロタネソウ（Nigella sativa）の種子は、南アジアから中東にかけての地域で、香辛料として利用されています。ブラッククミンシードという名前で知られていることもあります。ただし、N. sativa 以外のクロタネソウ属の植物の種子には有毒成分が含まれている場合があるため、食用として利用する際には注意が必要です。日本でよく見られるクロタネソウ（N. damascena）の種子は、N. sativa とよく似た芳香を持つため、特に注意が必要です。

主な種

クロタネソウ属には、以下のような種が含まれます。

Nigella arvensis
Nigella ciliaris
Nigella damascena：クロタネソウ
Nigella hispanica
Nigella integrifolia
Nigella nigellastrum
Nigella orientalis
Nigella sativa：ニオイクロタネソウ（別名：セイヨウクロタネソウ）

注意点

クロタネソウ属の植物を栽培、利用する際には、種の種類を正確に把握し、食用として安全な種であるかを確認することが重要です。特に、ニオイクロタネソウ（N. sativa）以外の種子の食用は避けるようにしてください。

観賞用としても人気のあるクロタネソウ属ですが、その利用には注意が必要です。安全に配慮して、クロタネソウ属の植物を楽しみましょう。

もう一度検索