クロンダイク

クロンダイク（Klondike）

クロンダイクは、トランプカードを使用したソリティアゲームの一種です。このゲームには、特定のルールに従ってカードを移動させ、最終的にはすべてのカードを所定の場所に配置することを目指します。

基本ルール

ゲームを始めるには、まず52枚のカードからジョーカーを取り除き、よくシャッフルします。次に、7列にわけてカードを裏向きで配置します。この際、最初の列には1枚、次の列には2枚と、7列目には7枚と、列ごとに枚数が増えていきます。これらのカードを「場札」と呼び、残りのカードを「山札」としてまとめます。さらに、4組のスペースを用意し、これを「組札」と名付けます。

ゲーム開始時には、各列の最前面にある1枚のカードを表向きにします。プレイヤーは、以下のルールに基づいてカードを移動させることができます。

1. 山札から1枚または3枚のカードをめくり、その上に積み重ねます。表向きの一番上のカードを使用できます。ただし、特定のルールによっては、すべてのカードをめくった後に裏向きに戻せる回数に制限があります。

2. めくったカードの一番上や場札の表向きのカードが、色が異なり、置こうとする列の一番上のカードより1つ小さい場合、そのカードをその列に移動できます。たとえば、赤の4の上に黒の3を置くことができます。

3. 場札の列にカードがなくなった場合、裏向きのカードの中から最前面のカードをめくることが可能です。

4. 場札が空の列には任意のKのカードを置くことができます。この場合、同時にKに繋がるカードがあるなら、まとめてその列に移動します。

プレイヤーは、最終的に「赤K―黒Q―赤J―黒10―（中略）―赤A」もしくは「黒K―赤Q―黒J―赤10―（中略）―黒A」という順序で場札を整えます。また、組札には同じスートごとにAからKの順でカードを積むことができ、場合によっては一度置いたカードを場札に戻すルールも存在します。

コンピュータでのクロンダイク

クロンダイクは、Microsoft Windows 3.x以降、標準で「ソリティア」という名前で提供されていました。そのため、このゲームを知らない人は混乱することもありました。Windows XPまでは実行ファイル名としてsol.exe、Vista以降ではSolitaire.exeが使用されていたため、知らない方にとってはソリティア自体がクロンダイクであると誤解されがちです。

Windows 8ではこのゲームが標準で付属していなかったものの、Microsoft Storeから「Microsoft Solitaire Collection」としてダウンロードできるようになり、Windows 10では再び標準機能として登場しました。また、他の多くの環境でもGUIやテキストスクリーンでクロンダイクが実装されており、PC-UNIX環境ではGNOME Gamesに含まれるAisleRiotなども人気です。

その他の情報

興味深いことに、クロンダイクは時にはキャンフィールドと誤解されることがあります。これがWindowsにデフォルトで搭載された理由は、当時はまだマウスの使用が一般的でなかったため、ユーザーにマウス操作を学びやすくするための配慮があったからです。

ゲームの魅力は、高度な戦略と運が絡み合い、何度も遊びたくなる楽しさを提供する点にあります。プレイヤーは、自らの手を研ぎ澄ませ、最適なカードの移動を考えながら、達成感を味わうことができるのです。

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