クロ・マグス

クロ・マグス (Cro-Mags)

概要

クロ・マグスは、1980年代初頭にアメリカ合衆国ニューヨークで結成されたハードコア・パンクバンドで、クロスオーバー・スラッシュの要素を取り入れた音楽スタイルで知られています。バンドはハーレー・フラナガンを中心に結成され、ニューヨークの伝説的なライブハウスCBGBでのパフォーマンスを通じて、その名を広めました。1986年にリリースされたデビューアルバム『The Age of Quarrel』は、彼らの音楽キャリアの出発点となり、同じくエネルギッシュなパンクバンドであるモーターヘッドやメガデスとのツアーにも参加しました。

その後1989年には『Best Wishes』を発表し、これによりスラッシュ・メタルの要素を強く取り入れたクロスオーバー・スラッシュの音楽スタイルが確立されました。1993年にリリースされた4作目『Near Death Experience』をもって、一時的に活動を休止しましたが、2000年には復活し、新たなアルバム『Revenge』を発表しました。

メンバー構成

クロ・マグスは成立以来、多くのメンバー交代があったバンドです。オリジナルメンバーには、エリック・カサノヴァ（ボーカル）、ハーレー・フラナガン（ベース、2ndアルバムではボーカルも担当）、パリス・メイヒュー（ギター）、ダグ・ホランド（ギター）、マッキー・ジェイソン（ドラム）が含まれています。一方で、現在のメンバーにはハーレー・フラナガン、ロッキー・ジョージ（元スイサイダル・テンデンシーズ）、ギャビー・アブララチ、ギャリー・サリバンが名を連ねています。

特にハーレー・フラナガンとジョン・ジョセフは、共にブラジリアン柔術の熱心な愛好家であり、公式ウェブサイトには著名なグラップラーたちとの関係が示されています。ジョン・ジョセフはまた、バッド・ブレインズのローディーとして活動していた経験を持つほか、30年以上にわたってヴィーガン生活を送っています。

音楽的スタイルと影響

クロ・マグスの音楽は、ハードコア・パンクとスラッシュ・メタルの融合を特徴としており、エネルギッシュなサウンドが魅力です。また、彼らの歌詞には、社会問題や個人の葛藤が反映されており、聴く者を刺激する力強いメッセージが込められています。彼らはニューヨーク・ハードコアシーンの中心的な存在となり、他の多くのバンドにも影響を与えてきました。

ディスコグラフィー

クロ・マグスの主なアルバムには、以下のような作品があります:

• - The Age of Quarrel (1986)
• - Best Wishes (1989)
• - Alpha Omega (1992)
• - Near Death Experience (1993)
• - Revenge (2000)
• - In the Beginning (2020)

さらに、ライヴアルバムやDVDもリリースされており、1994年の『Hard Times in an Age of Quarrel』や、2007年の『Final Quarrel: Live at CBGB 2001』が知られています。

来日公演

クロ・マグスは2003年に「クロ・マグス NYC」という名称で初めて来日公演を行い、渋谷、名古屋、心斎橋で演奏を行いました。

終わりに

クロ・マグスは、長いキャリアを持ちつつも、その音楽スタイルやメンバーの変遷を通じて進化し続けています。2012年時点でも彼らはライヴ活動を行っており、今後の動向にも注目が集まっています。

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