クロークス

クロークス (Krokus)

クロークスは、スイス出身のハードロック・バンド。HR/HMの草創期から活動し、スイスを代表する存在として知られています。1980年代には北米市場でも成功を収め、国際的な人気を獲得しました。

歴史

1975年、クリス・フォン・ローアとトミー・キーファーを中心に結成。当初はプログレッシブ・ロック風の音楽を演奏していました。

1970年代後半、ローアがリードシンガーとなり、スイス国内で人気を博します。AC/DC|AC_DCのライブに触発され、HR/HM路線への転換を決意。その後、マーク・ストラーチェを迎え、1980年にアルバム『メタル・ランデヴー』を発表し、国際的な成功への足がかりを築きました。

1981年にはアルバム『ハードウェア』をリリース。「イージー・ロッカー」や「ロック・シティ」は、現在もライブで演奏される人気曲です。

1982年、ゲス・フーのカバー「アメリカン・ウーマン」を収録した『ワン・ヴァイス・アット・ア・タイム』を発表。AC/DC|AC_DCの模倣との批判もありましたが、ヨーロッパやアメリカでの人気を高めました。

1983年、アルバム『ヘッドハンター』がアメリカで大ヒット。プラチナアルバムを獲得し、バンドにとって最大の商業的成功を収めました。収録曲「スクリーミング・フォー・ザ・ナイト」はMTVでヘビーローテーションとなり、ロブ・ハルフォードがバッキングボーカルで参加したことも話題となりました。

その後、『ザ・ブリッツ』(1984年)、『チェンジ・オブ・アドレス』(1986年)といったアルバムをリリースしますが、メンバーチェンジや音楽性の変化もあり、以前ほどの成功は収められませんでした。

2005年、長年ギタリストを務めたフェルナンド・フォン・アーブが脱退。しかし、バンドは活動を継続し、2006年にはアルバム『ヘルレイザー』を発表しました。

一時解散状態となりますが、2008年にオリジナルメンバーで再結成。2010年にはアルバム『フードゥー』をリリースし、健在ぶりを示しました。

2018年、フェアウェル・ツアーを発表し、2019年12月7日のチューリッヒ公演をもって解散。長年の活動に幕を下ろしました。

メンバー

現ラインナップ (2019年9月時点)

マーク・ストラーチェ (Marc Storace) - ボーカル
クリス・フォン・ローア (Chris von Rohr) - キーボード、ベース、ドラムス
フェルナンド・フォン・アーブ (Fernando von Arb) - ギター、ベース、キーボード、ボーカル
マンディ・メイヤー (Mandy Meyer) - ギター
マーク・コーラー (Mark Kohler) - ギター
フラビオ・メゾディ (Flavio Mezzodi) - ドラムス

ディスコグラフィー

スタジオ・アルバム

Krokus (1976年)
To You All (1977年)
Painkiller / Pay It In Metal (1978年)
メタル・ランデヴー (Metal Rendez-vous) (1980年)
灼熱のハードウェア (Hardware) (1981年)
悪徳のメタル軍団 (One Vice at a Time) (1982年)
ヘッドハンター～髑髏の紋章 (Headhunter) (1983年)
ザ・ブリッツ (The Blitz) (1984年)
チェンジ・オブ・アドレス (Change of Address) (1986年)
ハートアタック (Heart Attack) (1988年)
スタンピード (Stampede) (1990年)
To Rock or Not to Be (1995年)
Round 13 (1999年)
Rock the Block (2003年)
ヘルレイザー (Hellraiser) (2006年)
フードゥー (Hoodoo) (2010年)
Dirty Dynamite (2013年)
Big Rocks (2017年)

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