クローズアップにっぽん

クローズアップにっぽん

『クローズアップにっぽん』は、1978年4月から2001年3月までの約23年間、TBSラジオを中心に、全国のJRN系列局やラジオ関西で放送されていたラジオ番組です。この番組の特徴は、パーソナリティが女優の芳村真理であり、彼女はオープニングで「音の雑誌」と表現し、自身を「編集長」と称したことです。各放送回は「第○号」とナンバリングされ、リスナーを飽きさせない工夫が施されていました。

放送時間

『クローズアップにっぽん』は、放送時間を何度か変更しながら続きました。最初は毎週月曜の21:00から21:30までの放送で始まり、その後毎週日曜に枠移動し、時間も変わっています。特に1986年から1999年までの時間帯は、早朝の7:15からの放送に移り、非常に多くのリスナーに親しまれました。

概要と内容

番組の基本的なコンセプトは、社会問題や政府の政策、地域の課題などを深く掘り下げるドキュメンタリー形式でした。芳村は、取材リポーターが伝える情報を元に、自身の感想を交えてリスナーに話しかけ、問題提起を行いました。そのため、ただの情報提供にとどまらず、リスナーが考える機会を用意する役割を果たしていました。

芳村は1988年にテレビの司会業をセミリタイアしましたが、『クローズアップにっぽん』の司会を続けました。これによって、彼女は新たなキャリアの道を切り開くことになり、林野庁の審議会委員も務めるなど、広範囲にわたる活躍を見せました。1997年には放送回数が1000回を超え、番組の人気と重要性を証明しました。

番組の終了

しかし、番組は2001年に大きな転機を迎えます。同年1月、芳村の長男が法律違反で逮捕された際、芳村は自身の判断で番組の降板を申し出ました。これにより2001年の春改編で突如として番組が終了することが決定しました。その後、芳村の降板からわずか2ヶ月間、他のアナウンサーが番組の一部を受け持つことになりました。

終了後は、新たに女優の東ちづるを迎えた『グッドモーニングジャパン』が放送されましたが、これも2007年に終了します。さらに、行政再編が進む中で、政府広報としてのAMラジオ番組は次第に姿を消し、2009年度をもって全ての関連プログラムが終了しました。この事例は、政府の事業仕分けの影響を強く受けたことを示しています。

音楽と関連項目

また、この番組のテーマ音楽には菊池ひみこの「Make Up In The Morning」が使用されていました。関連する他のラジオ番組としては、「牟田悌三・あなたのための税金相談」があり、国税庁の提供によるTBSラジオの番組も存在しました。

『クローズアップにっぽん』は、ただの情報提供に留まらず、リスナーの思考を刺激する内容として、多くの人々に愛され続けた名作ともいえるラジオ番組でした。

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