クールマイ戦闘団とは？意味をやさしく解説

クールマイ戦闘団の概要

クールマイ戦闘団（フィンランド語: Lento-osasto Kuhlmey、ドイツ語: Gefechtsverband Kuhlmey）は、第二次世界大戦中の継続戦争において、ドイツからフィンランドに派遣された空軍部隊の一つです。この部隊は1944年 6月16日にフィンランドに到着し、その後の戦闘で重要な役割を果たしました。隊長はクルト・クールマイ大尉で、時折「クールメイ戦隊」としても知られています。

1944年の初夏、ソ連軍によるカレリア地域での激しい攻撃が開始されました。この情勢に対して、フィンランド軍元帥のカール・グスタフ・エミール・マンネルヘイムは、ドイツに援軍を要請しました。その結果、クールマイ戦闘団は戦闘に参加することとなりました。

部隊の主力となったのは、Fw-190やJu-87を中心とした約70機の航空機であり、これにより延べ2700回の出撃を行い、約700トンの爆弾を投下しました。特にタリ＝イハンタラの戦いにおいては、フィンランド軍にとって限定的な勝利をもたらす要因となり、その戦闘はクールマイ戦闘団の名声を高めました。

クールマイ戦闘団は、その活動の中で顕著な戦果を挙げました。具体的には、航空機 107機の撃墜、戦車111輌の破壊、トラック60台の破壊が報告されています（1944年7月5日時点）。これらの成果は、部隊の戦術的な運用と、戦闘における勇敢な行動がもたらしたものです。

しかし、戦闘団にも犠牲は伴いました。航空機は27機を喪失し、戦闘中に23名が戦死、24名が負傷という結果となりました。これらの損失は、過酷な戦闘を物語っています。

ソ連によるカレリアへの攻勢は、1944年 7月13日に次第に下火となりました。クールマイ戦闘団は、8月14日にはエストニア方面に撤収して解散しましたが、指揮官のクールマイ大尉を含む一部の部隊は再びドイツ軍に加わり、戦争の終結まで戦い続けました。

この部隊が使用した主な航空機には、以下の機体があります：

これらの機体は、高い戦闘能力を持ち、様々な戦局で有効に運用されました。

クールマイ戦闘団に関する詳しい情報は、梅本弘の著書『流血の夏』などから得ることができます。このような部隊の活躍は、戦史において重要な一ページを刻みました。