グアルダ県

グアルダ県 (Distrito da Guarda)

グアルダ県は、ポルトガルを構成する18県の一つで、ポルトガル北東部に位置しています。県都は、標高1,000メートルを超える場所に位置するグアルダ市です。北をブラガンサ県、西をヴィゼウ県とコインブラ県、南をカステロ・ブランコ県と接しており、東はスペインとの国境となっています。

地理

グアルダ県は、内陸部に位置し、山岳地帯が広がっています。特に、エストレーラ山脈が県内を南北に走り、自然豊かな景観を形成しています。エストレーラ山脈は、ポルトガル本土最高峰のトーレを擁し、冬にはスキーも楽しめるなど、観光地としても重要な役割を果たしています。また、県内にはモンデーゴ川をはじめとする河川が流れ、農業用水や生活用水として利用されています。

歴史

グアルダ県は、古代ローマ時代から人が居住しており、中世には国境の要衝として重要な役割を果たしました。県内には、アルメイダやピネルなど、歴史的な城塞都市が点在し、当時の面影を今に伝えています。また、グアルダ市は、中世にはポルトガル王国の重要な都市として発展し、数多くの歴史的建造物が残っています。

自治体

グアルダ県は、以下の14の地方自治体（município）で構成されています。

アギアル・ダ・ベイラ (Aguiar da Beira)
アルメイダ (Almeida)
セロリコ・ダ・ベイラ (Celorico da Beira)
フィゲイラ・デ・カステロ・ロドリゴ (Figueira de Castelo Rodrigo)
フォルノス・デ・アルゴドレス (Fornos de Algodres)
ゴウヴェイア (Gouveia)
グアルダ (Guarda) - 県都
マンテイガス (Manteigas)
メーダ (Mêda)
ピネル (Pinhel)
サブガル (Sabugal)
セイア (Seia)
トランコーゾ (Trancoso)
ヴィラ・ノヴァ・デ・フォス・コーア (Vila Nova de Foz Côa)

これらの自治体は、それぞれ独自の歴史や文化を持ち、多様な魅力にあふれています。特に、ヴィラ・ノヴァ・デ・フォス・コーアには、先史時代の岩絵遺跡群があり、ユネスコの世界遺産に登録されています。

経済

グアルダ県の経済は、農業、観光業、軽工業が中心です。農業では、ブドウ、オリーブ、穀物などが栽培されており、特に、エストレーラ山脈で生産されるチーズ「ケijo da Serra da Estrela」は、ポルトガルを代表する特産品として知られています。観光業は、エストレーラ山脈の自然や歴史的な村々が人気を集めており、近年、観光客が増加しています。

観光

グアルダ県には、以下のような観光スポットがあります。

エストレーラ山脈自然公園: ポルトガル最大の自然公園で、ハイキングやスキーなどのアクティビティを楽しめます。
グアルダ大聖堂: ゴシック様式の壮麗な大聖堂で、グアルダ市のシンボルとなっています。
アルメイダ: 国境の要塞都市で、星形の城壁が特徴的です。
ヴィラ・ノヴァ・デ・フォス・コーア岩絵遺跡群: 先史時代の岩絵が数多く残されており、世界遺産に登録されています。
* ピネル: 中世の城塞都市で、歴史的な建造物が数多く残っています。

グアルダ県は、豊かな自然と歴史、文化が融合した魅力的な地域であり、訪れる人々を魅了し続けています。

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