グラビアトークオーディション

グラビアトークオーディション：アイドルたちの真剣勝負と素顔

2006年10月28日から2007年3月24日にかけて、フジテレビの深夜番組枠『DO!深夜』で放送された『グラビアトークオーディション』は、人気グラビアアイドルたちが毎週繰り広げるトークバラエティ番組でした。毎週土曜日の深夜に放送され、雑誌グラビアで活躍する10人のアイドルたちが、様々なトークテーマに挑戦。自己アピールや特技披露を織り交ぜながら、番組を盛り上げていきました。

番組の大きな特徴は、そのオーディション形式にあります。毎週、アイドルたちはトークスキルやアピール力を競い合い、審査によって3名が番組を降板。残った7名と、番組収録をスタジオ裏でモニター越しに観戦していた15名ほどの「モニターアイドル」の中から3名が選ばれ、新たな10名で次の収録が行われるという、緊張感あふれるシステムでした。モニターアイドルたちは、収録セットの背景として映り込んでおり、常に次のチャンスを伺っていました。

オーディションは、MCの指名順にトークが展開されていきますが、中にはトークではなく特技披露だけで終わってしまうアイドルもいました。すると、他のアイドルが対抗して同じ特技を披露したり、さらに上回るパフォーマンスを見せたりと、アイドルたちの心理的な駆け引きも番組の見どころの一つとなっていました。

さらに、『グラビアトークオーディション』は、収録後の様子が頻繁に放送されるというユニークな構成も持ち合わせていました。アイドルたちのトークやパフォーマンスの意図、反省点、良かった点などが、随所に挿入され、視聴者はアイドルたちの素顔や人間模様を深く知ることができました。単なるバラエティ番組の枠を超え、人間ドラマとしても楽しめる内容となっていたのです。

番組は2007年3月24日に終了しましたが、実際のオーディションは3月3日放送分で終了。生き残った10名全員が合格となり、続く3月10日放送分では、『グラビアゲームシミュレーション』と題して、合格者10名がチームに分かれ、バラエティ番組での活躍を想定したゲーム対決を行いました。勝利チームと敗北チームには、それぞれご褒美と罰ゲームが用意されていました。

残りの2週は、番組MCであるほしのあきさんと若槻千夏さんだけの収録となり、これまでの放送の中で最も視聴率が高かった回と低かった回が発表されました。

番組MCは、ほしのあきさんと若槻千夏さんが務め、若槻さんの病気療養期間中には千秋さん、磯野貴理子さん、光浦靖子さんが代理MCとして出演しました。

オーディションに参加したアイドルたちは、番組を通して大きく成長。中には、番組収録を視察していたフジテレビのプロデューサーに見出され、ゴールデンタイムの番組に出演するアイドルも現れました。例えば、緑友利恵さんは高校受験を控えて番組を卒業しましたが、プロデューサーからスカウトを受け、高校卒業後にフジテレビ系のバラエティ番組に出演を果たしています。また、松井絵里奈さんもプロデューサーにスカウトされ、人気番組『クイズ!ヘキサゴンII』に出演するなど、この番組が多くのアイドルたちのキャリアに大きな影響を与えたことは間違いありません。

最終回では、これまで影に隠れていた「オーディションマン」というキャラクターが公開され、番組スタッフの配慮によって、最終回という形で日の目を見ることとなりました。

『グラビアトークオーディション』は、アイドルたちの真剣勝負と素顔が垣間見える、他に類を見ないバラエティ番組でした。視聴率も回によって大きく変動し、アイドル個人の人気やパフォーマンスが視聴率に大きく影響を与えていたことがうかがえます。多くのアイドルが新たなスタートを切るきっかけとなった、記憶に残る番組だったと言えるでしょう。

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