グランドスラム・デュッセルドルフ2018

グランドスラム・デュッセルドルフ2018：新ルール適用による両者反則負けの波紋

2018年2月23日から25日の3日間、ドイツのデュッセルドルフにあるISSドームで、柔道の国際大会であるグランドスラム・デュッセルドルフ2018が開催されました。この大会は、これまでグランプリ大会として開催されていたものが、グランドスラム大会へと格上げされた最初の大会となりました。

今大会では、数々の熱戦が繰り広げられましたが、特に注目を集めたのは、男子100kg超級決勝における原沢久喜選手と王子谷剛志選手の対戦でした。この試合は、組み手争いが続く消極的な試合展開となり、両者に対して指導が3回ずつ与えられ、結果として両者反則負けという裁定が下されました。

新ルール適用第1号

この両者反則負けは、2018年から新たに導入された国際柔道連盟（IJF）のルールが適用された最初の事例となりました。IJFは、この裁定について「両柔道家は闘う意図がなかった。最近改定したルールにより、今回のような形で両者を処分できる」とコメントしています。

関係者の反応

一方、王子谷選手は「整理できていない。もやもやしている」「両者反則負けになる前に、審判から何らかのアクションがあると聞いていた。実際にはなかった」と不満を露わにしました。男子代表監督の井上康生氏は、「ルールなので理解できるし対応もする。だが、これでいいのか、という思いもある」「重量級は一発のスケールが魅力。その技が出る前に止められると…」と複雑な心境を語りました。

全柔連強化委員長の金野潤氏も、自身が1995年の体重別95kg超級準決勝で小川直也選手との対戦で両者反則負けを経験していることから、「一柔道ファンとして、このルールを進めていくことに関しては危機感を覚える」との認識を示しました。

見せしめとの憶測

今回の裁定については、IJFや審判委員会による見せしめではないかとの憶測も飛び交いました。新ルール導入直後ということもあり、今後の審判のあり方やルール運用について、様々な議論を呼ぶこととなりました。

グランドスラム・デュッセルドルフ2018は、大会自体の盛り上がりとともに、新ルール適用による両者反則負けという前例のない事態が、柔道界に大きな波紋を広げた大会として記憶されることとなりました。今後のルール改正や審判の判断基準に、どのような影響を与えるのか、注目が集まっています。

大会結果（男子・女子）

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各国メダル数

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脚注

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外部サイト

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