グリーンレジェンド乱

グリーンレジェンド乱

『グリーンレジェンド乱』は、1992年から1993年にかけてリリースされた日本のOVAシリーズで、全3巻から成り立っています。この作品は、パイオニア（現パイオニアLDC）が自社のレーザーディスクを目立たせるために制作した独自のアニメシリーズの初回作で、アニメファンの獲得を目指して作られました。本シリーズの成功を受けて、後続の作品として『天地無用!』シリーズや『アミテージ・ザ・サード』、さらには『神秘の世界エルハザード』などの多くのタイトルが誕生しています。

物語の背景

物語は、宇宙から降り注いだ不思議な物体によって、人々が求めていた水や植物がほとんど失われてしまった遠い未来を舞台にしています。この影響により、地球は広大な砂漠と化し、残された自然資源は「ロドー教」と呼ばれる宗教団体によって独占され、崇められることとなりました。そのロドー教に反発するレジスタンス組織「ハザード」に憧れる少年、乱が物語の主人公です。

乱は、彼の母親を手にかけた男を探し続けています。そんな彼の前に現れるのは、銀色の髪を持つ謎の少女、アイラです。アイラは「ハザード」の一員であり、物語の重要なヒロインとして、乱を陰謀の渦に巻き込んでいきます。

登場人物

• - 乱: 声 - 菊地英博

反ロドー教レジスタンス「ハザード」を志望する少年。母親を殺した男を探す旅をしています。

• - アイラ: 声 - 弥生みつき

本作のメインヒロインで、「ハザード」のメンバー。特別な存在で、「銀の巫女」としての役割を持っています。

• - チミン: 声 - 山寺宏一

「ハザード」の一員で、実戦部隊のメンバーです。

• - ジーク: 声 - 羽佐間道夫

かつて「ハザード」の創設者だった人物で、乱の父親であることが後に明かされます。

• - 牙: 声 - 青野武

現在の「ハザード」のリーダーで、過激な思想を持つキャラクターです。

この他にも、多様なキャラクターが登場し、それぞれの視点から物語を彩ります。特にロドー教の大司教は、人間と植物の融合を果たした不思議な存在であり、物語の中心的な敵役です。

制作とリリース

『グリーンレジェンド乱』は、エム・ティ・ヴィとAICの共同制作により、1992年から1993年にかけて次々とリリースされました。各巻のタイトルは「たびだち」、「グリーン5」、「聖緑」の3つで、後にDVDとしてセットリリースもされています。

また、音楽も重要な要素で、エンディングテーマ『やさしさは降る雨のように』は多くのファンに親しまれました。この曲は、松宮恭子が作詞し、吉川洋一郎が作曲したもので、美しいメロディが特徴です。

結論

『グリーンレジェンド乱』は、粗野な世界とその中で奮闘する若者たちの姿を描いた物語であり、多くの視点から観客を引き込む魅力を持っています。その独特な世界観とキャラクターたちのドラマが、今でも多くのファンに愛されている理由となっています。

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