グルジアの夢＝民主グルジア

グルジアの夢＝民主グルジア

グルジアの夢＝民主グルジア（グルジア語：ქართული ოცნება – დემოკრატიული საქართველო）は、ジョージア（グルジア）で活動する主要な政党です。この政党は2012年に実業家で政治家のビジナ・イヴァニシヴィリによって設立され、その理念を基に、国名変更後の「ジョージアの夢＝民主ジョージア」としても知られています。党の設立当初から、EU加盟を目指し、親欧米の政策を推進しています。

歴史的な経緯

党の前身は、大規模な市民運動「グルジアの夢」であり、2011年12月にイヴァニシヴィリが政界に進出したことが契機となりました。最初の党首は、イヴァニシヴィリが市民権を取得していなかったため、弁護士のマナナ・コバキーゼが務めました。党には著名な政治家や文化人も参加しており、その多様性が強みとなっています。

2012年に行われた議会選挙では、党は他の野党との連合により44議席を獲得し、ミヘイル・サアカシュヴィリが率いる統一国民運動（UMN）を破りました。この選挙における勝利は、民主的な政権交代を示す重要な出来事でした。サアカシュヴィリ大統領も敗北を認め、新政府の設立に向けて動き出しました。

その後、イヴァニシヴィリが政界を退くと、イラクリ・ガリバシヴィリが党のリーダーに選出され、その後首相も兼任しました。この時期は、党の人気が低迷し、党勢を底上げするために若手政治家が次々と党首に選出されています。

選挙の結果

2016年の総選挙で、グルジアの夢はさらなる躍進を見せ、合計115議席を獲得しましたが、2020年の選挙においても支持を維持し、比例代表で61議席を獲得しました。しかし、この年の選挙では野党が不正を主張し、抗議活動が激化しました。この混乱の中で、党から9名の議員が離党し、「人民の力」という新たな政党を立ち上げました。

新たに形成された「人民の力」は、アメリカなどの影響を批判しつつグルジアの夢との政策に連携し、さらなる活動を展開しています。特に、外国のエージェント登録法案は、国民の反発を呼ぶ結果となっており、2023年から2024年にかけてジョージアでの抗議デモが活発になりました。

政党連合「グルジアの夢」

「グルジアの夢」連合は、イヴァニシヴィリのリーダーシップの下、各種イデオロギーを持つ複数の政党から構成されています。この連合は、当初は市場主義的なリベラル派、過激なナショナリスト、さらには以前のシェワルナゼ政権出身者などが混在しています。このような多様な構成は、政党活動において強固な基盤を築く要因となっています。

特に2016年の選挙において、グルジアの夢＝民主グルジアが97議席を持つ一方で、他の構成政党も議席を有しており、政治的な力関係を示しています。これにより、ジョージア国内における政党のシェアが変動しており、国民の信頼を得るための競争が続いています。

このような状況の中で、グルジアの夢は新たな挑戦に直面していますが、その背景には国内外の様々な問題が複雑に絡み合っています。今後の動きを注視しながら、政治活動の在り方を見極めていくことが求められます。

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