グルームブリッジ1618

グルームブリッジ1618は、おおぐま座の方向に約15.9光年離れた場所に位置するK型主系列星です。この星は、イギリスの天文学者スティーヴン・グルームブリッジによって発見されました。地球からの距離が比較的近いため、古くから年周視差の観測が行われてきた星の一つです。1884年には322±23ミリ秒という年周視差の測定値が報告されましたが、現代の測定では約205ミリ秒と修正されています。この差は、測定技術の進歩を示しています。

グルームブリッジ1618のスペクトル分類は、K型とM型の境界に位置づけられています。一部の研究ではM型矮星に分類されることもあり、その性質は興味深いものです。また、この星はくじら座UV星タイプの閃光星として知られていますが、他の赤色矮星と比較すると比較的明るく、活動も穏やかであるという特徴があります。そのため、詳細な観測を通じてその特性が研究されています。

この星は、太陽系近傍のデブリ円盤を探すサーベイ観測の対象とされてきましたが、これまでのところ、デブリ円盤の存在は確認されていません。また、アストロメトリー観測の結果、木星質量の3倍から12倍を超える質量の惑星は、公転周期が5年から50年の範囲には存在しないことが示唆されています。これは、グルームブリッジ1618の周囲には、巨大な惑星が比較的少ない可能性を示唆しています。

この星は、その近さと特殊な性質から、天文学者にとって貴重な研究対象であり続けています。更なる観測により、グルームブリッジ1618の特性がより詳細に解明されることが期待されます。

脚注

特になし

参考文献

特になし

関連項目

近い恒星の一覧

外部リンク

Groombridge 1618 (SolStation.com)

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