グルーヴ・アルマダ

グルーヴ・アルマダは、1994年に結成されたアンディ・カトーとトム・フィンドレイによるイギリス出身のテクノユニットです。彼らは、ベースメント・ジャックス、アンダーワールド、ケミカル・ブラザーズらと並び、ビッグ・ビート・ムーヴメントの一翼を担う存在として、イギリス国内で絶大な人気を誇ります。2003年には「The Brit Awards」のベスト・ブリティッシュ・ダンス・アクトにノミネートされるなど、その実力は高く評価されています。

彼らの音楽の特徴は、テクノを基盤としながらも、ファンク、ハウス、ポップなど様々なジャンルの要素を積極的に取り入れた折衷的なスタイルにあります。デビュー当初からDJスタイルではなく、バンド形式での生演奏にこだわっており、現在では16人ものメンバーを擁する大規模な編成でライブを行っています。その圧倒的なライブパフォーマンスは、観客を熱狂の渦に巻き込み、「世界一のライブ・ダンス・バンド」と称されるほどです。

1997年にアルバム『ノーザン・スター』でデビュー。1999年に発表したセカンド・アルバム『ヴァーティゴ』に収録された「アイ・シー・ユー・ベイビー」が世界的な大ヒットを記録しました。この曲は、多くのトップDJによってプレイされ、その年のクラブフロアを席巻。アルバム自体も全英ナショナルチャートのトップ20入りを果たし、グルーヴ・アルマダの名を世界に知らしめることとなりました。また、ファットボーイ・スリムとの親交も深く、サード・アルバムからのシングル「スーパー・スタイリン」は、彼の大プッシュがきっかけとなりスマッシュヒットを記録。彼らの代表曲の一つとなりました。

欧米での人気とは対照的に、長らく日本での公演が実現していなかったため、「未だ来日していない最後の大物ダンス・アクト」と呼ばれていましたが、2007年についに初来日を果たしました。フジロックフェスティバル'07では、初日のホワイト・ステージのトリを務め、日本のファンを大いに沸かせました。その後、2010年にはビッグビーチフェスティバルにも出演し、日本のダンスミュージックシーンに大きな足跡を残しています。

メンバー:

トム・フィンドレイ (Tom Findley) - サンプリング、ミキサー、キーボード
アンディ・カトー (Andy Cato) - トロンボーン、キーボード、ベース

スタジオ・アルバム:

『ノーザン・スター』 - Northern Star (1997年)
『ヴァーティゴ』 - Vertigo (1999年)
Goodbye Country (Hello Nightclub) (2001年)
『ラヴボックス』 - Lovebox (2002年)
『サウンドボーイ・ロック』 - Soundboy Rock (2007年)
『ブラック・ライト』 - Black Light (2010年)
White Light (2010年)
Little Black Book (2015年)
* Edge of the Horizon (2020年)

グルーヴ・アルマダは、常に進化を続け、ダンスミュージックの可能性を追求するユニットとして、これからも世界中の音楽ファンを魅了し続けるでしょう。

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