グレイシーバッハ

グレイシーバッハは、世界中に850以上の道場を持つ、世界最大規模のブラジリアン柔術組織です。1986年、グレイシー柔術の創始者であるカーロス・グレイシーの息子、カーロス・グレイシーJr.によって創立されました。カーロス・グレイシーJr.は、兄であるホーウス・グレイシーのアシスタントインストラクターを務めていましたが、1982年にホーウスが不慮の事故で亡くなったことをきっかけに、道場を引き継ぐこととなり、グレイシーバッハを設立するに至りました。

最初のグレイシーバッハ道場は、ブラジルのリオデジャネイロ、バッハ・ダ・チジューカに開設されました。数年後には、ブラジル有数の強豪道場へと成長し、数多くの世界タイトルを獲得する選手を輩出しました。グレイシーバッハは、トーナメントでの好成績だけでなく、「Jiu-Jitsu for Everyone!」というスローガンを掲げ、人種、国籍、信条、年齢、性別に関わらず、あらゆる人々がブラジリアン柔術を学べる環境づくりに力を注いでいます。この理念は、グレイシーバッハの国際的な普及と発展を支える重要な要素となっています。

かつては、ヘンゾ・グレイシーが代表を務める「グレイシー・イパネマ」や、渡辺孝真が代表を務める「グレイシー・ジャパン」のように、「グレイシー・（地名）」という名称で傘下道場が運営されていましたが、その後、傘下道場の名称を「グレイシーバッハ」に統一するようになりました。この変更は、組織としての統一感を高め、ブランドイメージを強化する戦略的な決定でした。グレイシーバッハは、世界中で一貫したトレーニングプログラムと指導を提供し、柔術の技術と精神を広めることに貢献しています。

日本国内においては、17の道場が存在し、兵庫県神戸市にある「グレイシーバッハ神戸JAPAN」が日本における本部となっています。日本におけるグレイシーバッハの活動は、ブラジリアン柔術の普及に大きく貢献しており、多くの練習生が日々技術を磨いています。グレイシーバッハは、世界的な組織としての規模だけでなく、地域社会への貢献も重視しており、各道場が地域に根差した活動を行っています。

グレイシーバッハは、ブラジリアン柔術の技術指導だけでなく、柔術を通して人間性を高める教育にも力を入れています。子供から大人まで、幅広い年齢層が柔術を学べるプログラムを提供しており、初心者からプロを目指す人まで、それぞれの目標に応じた指導を受けることができます。グレイシーバッハの道場は、単なるトレーニングの場ではなく、人々が交流し、成長できるコミュニティとしての役割も担っています。

関連項目
グレイシー一族
前田光世
滝川直央

外部リンク
グレイシーバッハ 公式サイト
* グレイシーバッハ国内道場一覧

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