グロテスク (曲)

グロテスク feat. 安室奈美恵

平井堅の楽曲「グロテスク feat. 安室奈美恵」は、2014年4月2日にアリオラジャパンからリリースされた、彼の通算36枚目のシングルです。このフィジカルシングルは、前作「桔梗が丘」から約5か月後の発売であり、デフスターレコーズからアリオラジャパンへのレコードレーベル移籍後初となるものでした。

コラボレーションの実現については、平井堅が安室奈美恵に対して深いリスペクトを抱いていたことが影響しています。彼は安室のストイックな姿勢に感銘を受けており、一緒に作品を作りたいという気持ちから手紙でオファーを出しました。このような思いの中で生まれた作品は、「全ての人への応援歌」をテーマにしており、約1年をかけて制作された、濃厚なエネルギーを持つポップチューンです。

「グロテスク」は、平井堅にとって初のコラボシングルです。特徴的な点は、ビジュアルシングルとしての要素を取り入れ、映像や写真を意識しながら進められたことです。このアプローチにより、聴覚だけでなく視覚的な面でも楽しめる作品となっており、音楽に込められたメッセージが強調されています。

ミュージック・ビデオは、二宮“NINO”大輔が担当し、「裁判所の法廷」をテーマにした独自の世界観が展開されています。このビデオでは、平井堅と安室奈美恵が共演し、二人のパフォーマンスが際立っています。また、彼らのコラボライブパフォーマンスは、安室が引退する直前のライブイベントで行われ、ファンにとって特別な瞬間となりました。

CDリリースは、初回生産限定盤AとB、ならびに通常盤という3つの形態で行われました。初回生産限定盤Aにはミュージック・ビデオが収録され、Bには特典映像「KEN HIRAI TV Vol.2」が含まれています。また、初回生産分には特典としてバックステージへの招待やサイン入りグッズの抽選が行われる告知が同封されています。

通常盤には、初回生産限定盤Bと同様に「桔梗が丘」が収録され、コマーシャルソングとしても使用された曲です。この曲は、故郷への思いを歌ったもので、大橋トリオのプロデュースが光る一曲となっています。さらに、通常盤の3曲目「青空傘下」は日本赤十字社の献血キャンペーンソングとなっており、心温まるアコースティックギターの音色が特徴的です。

このように「グロテスク」は、平井堅の幅広い音楽性が発揮された作品であり、安室奈美恵とのコラボレーションによって、一層印象的なシングルとなりました。

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