グローブタバンの戦い

グローブタバンの戦い

グローブタバンの戦いは、1864年8月18日から21日にかけて、南北戦争の一環としてバージニア州ピーターズバーグ付近で発生しました。この戦闘は、6月から続くピーターズバーグ包囲戦の最中に起き、北軍がウェルドン鉄道の分断を目指した攻撃の一環とされます。指揮官ガバヌーア・ウォーレン少将の下、北軍は出撃し、南軍の強力な反撃にもかかわらず、これに耐えて小規模ながら勝利を収めました。

背景

ピーターズバーグ包囲戦が進行する中、北軍のユリシーズ・グラント中将は、南軍のロバート・E・リー将軍を含めた連合軍に物資を供給する重要な鉄道、ウェルドン鉄道を破壊しようと決意しました。この鉄道はノースカロライナ州ウェルドンと、南軍にとって唯一の港であるウィルミントンを結んでおり、その戦略的価値は非常に高いものでした。グラントは、過去の戦闘で破壊を試みたものの、南軍の反撃によってそれに失敗していました。

8月に入り、北軍第2軍団はピーターズバーグ北部に展開し、同時に別の攻撃作戦も準備されていました。この作戦では、第5軍団が中心となり、他の部隊の支援を受けて攻撃を行うことになりました。一方、南軍もリー将軍の指揮の下、警戒を強めていました。

戦闘の経過

戦闘は8月18日早朝に始まりました。雨が降る中、ウォーレンの軍は南へと進軍し、南軍の哨戒兵を排除しながら、午前9時にグローブタバンに到達しました。ここで北軍は鉄道の破壊作業を開始し、エアーズ准将の師団が南軍の前進を阻止しようと展開しました。午後には双方の部隊が接触し、激しい戦闘が始まりましたが、北軍は一時的に押し返されながらも反撃に成功し、戦闘の夜を塹壕の中で過ごしました。

翌日も戦闘は続き、南軍はクロウフォード隊の側面を狙った攻撃を実行しました。南軍は北軍の後方に侵入し、大きな混乱を引き起こすことに成功しますが、北軍は挑戦を迎え撃ちました。激しい戦闘が展開される中、両軍は相次いで損失を被りました。特に、南軍の攻撃は強度を増しながら進行しましたが、塹壕の防御に助けられた北軍は持ち直し、互角の戦闘を維持しました。

雨が続く中、8月20日と21日の間には激しい戦闘は見られませんでしたが、再び晴れた21日の朝、南軍は攻撃を開始しました。しかし、北軍の塹壕防御は堅固であり、南軍は大きな損失を被り、攻撃を続けることができませんでした。午前10時30分には南軍が撤退し、北軍はウェルドン鉄道の一部を支配下に置くことに成功しました。

戦闘の結果とその影響

グローブタバンの戦いの結果、北軍は4,296名の損失を出しその中には多数の捕虜も含まれていました。一方、南軍の損失は1,620名で、その中には指揮官も含まれていました。この戦いによって北軍はウェルドン鉄道の重要な区間を確保し、包囲戦の状況を有利に導く一歩を踏み出しました。

しかし、グラントは完全に満足しておらず、この勝利を防御的な戦闘として捉え、さらなる攻撃を考えていました。8月25日には、ウェルドン鉄道の完全な破壊を目指す第二次リーム駅の戦いが続きます。これにより、この戦局がもたらす戦略的影響は今後の展開にとって重要な要素となっていきます。

このように、グローブタバンの戦いは南北戦争の中での重要な位置を占め、北軍にとっては初の明確な勝利の一つでありました。

もう一度検索