ケスィージョ

ケスィージョについて

ケスィージョは、スペイン語圏、特にラテンアメリカ、スペイン、フィリピンにおいて異なる意味を持つ料理や食材を指します。基本的には「小さなチーズ」を意味しますが、各国での利用法や特性は多様です。

アルゼンチンにおけるケスィージョ

アルゼンチンでは、主にカルカキー渓谷とレルマ渓谷で生産されています。スペインによる征服の際、ヨーロッパの料理と現地のクレオール料理が融合し、独特の味わいを持つケスィージョが誕生しました。このチーズは牛乳またはヤギ乳を使用し、フィラードまたは攪拌することで特有の食感を生み出します。

チリとボリビアのケスィージョ

チリとボリビアでは、特にコチャバンバ渓谷で人気のある小さなフレッシュチーズとして知られています。無調整の牛乳にペプシンや酸を加えて固め、塩漬けしてから乾燥させ、手のひらサイズに成形されます。この過程を経て、2～3時間置くことでぼろぼろとした食感になり、美味しさが引き立ちます。

スペイン・カナリア諸島のケスィージョ

スペインのカナリア諸島では、ケスィージョがフランの一種を指します。全卵とコンデスミルクで作るため、通常のフランよりも固めの仕上がりが特徴です。

コロンビアのケスィージョ

コロンビアでは、クリームチーズがプランテンの葉で包まれた料理を指します。この地域では乳業が非常に発展しており、特にトリマ県のグアモで生産されているとされています。ボゴタやウバテなどの地域では、商業的にも生産され、有名ブランドのPascoやColantaなどが存在します。

ドミニカ共和国のケスィージョ

ドミニカ共和国では、ケスィージョはデザートを指し、甘く調味した牛乳と卵を使ったフランが一般的です。地域によるバリエーションはありますが、基本的な特徴は一致しています。

メキシコのケスィージョ

メキシコにおいて、ケスィージョはオアハカチーズのような、ストリングチーズを示します。この風味豊かなチーズは、特に球状に成形されて販売されています。

ニカラグアのケスィージョ

ニカラグアでは、ケスィージョはトウモロコシのトルティーヤで具を包んだ料理を意味します。具材としては柔らかいチーズと玉ねぎのピクルスが使われ、サワークリームや液状化したチーズのソースと共に楽しむことができます。この料理はレオン県が発祥とされており、ナガロテやラ・パス・セントロがその起源を争っている地域です。

ペルーのケスィージョ

ペルーにおけるケスィージョは、小型のフレッシュチーズを指し、主に市場で手作りのものが販売されています。特にアンデス地方では、シチューやスープの具材として利用されることが一般的です。

フィリピンのケスィージョ

フィリピンでは、ケスィージョはカラバオの乳かヤギの乳を固めた、白く柔らかいチーズを指します。さまざまな名称で呼ばれ、地域ごとに異なるチーズが存在します。

ベネズエラのケスィージョ

ベネズエラでは、卵とコンデスミルク、カラメルで作るデザートのことを言います。この料理の起源は18世紀に遡り、現在ではすっかり定番のスイーツとなっています。

ケスィージョは、各国で異なる形で愛されており、その独特さや地域色が光る料理の代表格と言えます。

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