ケニー・ペリー

ケニー・ペリーは、1960年8月10日生まれ、アメリカ・ケンタッキー州出身のプロゴルファーです。身長188cm、体重100kgという恵まれた体格から、力強いプレーを持ち味としています。プロ転向は1982年と比較的早く、1987年からPGAツアーのメンバーとして活躍していましたが、真にその才能が開花したのは40歳を過ぎてからでした。

ペリーがゴルフを始めたのは7歳の時、父親の勧めでクラブを握ったのがきっかけでした。その後、西ケンタッキー大学を経てプロ入り。1991年5月の「メモリアル・トーナメント」でPGAツアー初優勝を飾りました。その後、1994年の「ニューイングランド・クラシック」、1995年の「ボブ・ホープ・クライスラー・クラシック」でも優勝しています。

1996年の「全米プロゴルフ選手権」では、ペリーにとって最初のメジャータイトル獲得のチャンスが訪れます。開催地はペリーの故郷であるケンタッキー州ルイビルの「バルハラ・ゴルフクラブ」でした。マーク・ブルックスとのプレーオフの末、惜しくも敗れ、メジャー制覇の夢は一旦持ち越しとなりました。この敗戦後、ペリーは長い低迷期に入ります。

しかし、41歳を迎えた2001年、「ビュイック・オープン」で6年ぶりのツアー4勝目を挙げ、復活を遂げます。2003年には、43歳にして年間3勝を達成。「バンク・オブ・アメリカ・コロニアル」と「メモリアル・トーナメント」では2週連続優勝を飾る快進撃を見せました。この勢いのまま「全米オープン」で3位入賞、「グレーター・ミルウォーキー・オープン」でシーズン3勝目を挙げ、全英オープンでも8位入賞と、トッププレーヤーの仲間入りを果たしました。その結果、2003年度のツアー賞金ランキング6位、世界ランキング8位と、43歳にして初のトップ10入りを成し遂げました。

その後もペリーの快進撃は続きます。2005年には年間2勝、2008年には3勝を記録し、遅咲きの選手として多くのファンを魅了しました。2009年の「マスターズ」では、13年ぶりのメジャー制覇のチャンスが訪れます。最終ラウンドを首位で迎えたペリーでしたが、終盤の連続ボギーでアンヘル・カブレラ、チャド・キャンベルとのプレーオフにもつれ込みました。プレーオフの結果、惜しくもカブレラに敗れ、メジャー最年長優勝の記録はまたしても幻となりました。しかし、2009年は「FBRオープン」と「トラベラーズ選手権」でも優勝し、その実力を改めて証明しました。

ペリーのPGAツアー優勝歴は合計14勝。初優勝から10年以上のブランクを経て、40代以降に多くの勝利を重ねた点が特筆されます。また、シニアツアーでも7勝を挙げており、長きにわたり第一線で活躍し続けています。

PGAツアー優勝歴 (14勝)

1991年: メモリアル・トーナメント
1994年: ニューイングランド・クラシック
1995年: ボブ・ホープ・クライスラー・クラシック
2001年: ビュイック・オープン
2003年: バンク・オブ・アメリカ・コロニアル、メモリアル・トーナメント、グレーター・ミルウォーキー・オープン
2005年: ベイヒル招待、バンク・オブ・アメリカ・コロニアル
2008年: メモリアル・トーナメント、ビュイック・オープン、ジョンディア・クラシック
2009年: FBRオープン、トラベラーズ選手権

チャンピオンズツアー優勝歴 (7勝)

2011年: SAS選手権
2012年: ACEグループ・クラシック
2013年: シニア・プレーヤーズ選手権、全米シニアオープン、AT&T選手権
2014年: リージョンズ・トラディション、3M選手権
* 2015年: 3M選手権

ケニー・ペリーは、その遅咲きのキャリアと、数々のドラマチックな展開で、ゴルフファンに大きな感動と勇気を与え続けています。

もう一度検索