ケロヨンクラブ

ケロヨンクラブについて

ケロヨンクラブは、日本の新興宗教オウム真理教から分かれた集団であり、その代表を務めるのは北澤優子です。彼女はかつてオウム真理教の信者でありましたが、教団内での自我の強さから他の信者たちとの関係が悪化し、最終的に分派することとなります。この集団の名前は、「原点に帰る」ことを象徴するカエルのマスコットに由来しています。

歴史的背景

1995年、オウム真理教は一連の事件と強制捜査により大打撃を受け、教団の主要幹部が逮捕されました。この状況を受け、教団は「ヴァジラヤーナ」の教義を封印し、麻原彰晃の息子を新たな教祖として迎える改革を試みました。しかし、この動きに反発する形で北澤優子をリーダーとする一団がオウム真理教から独立し、ケロヨンクラブが誕生しました。

北澤優子は、神懸り的な言動から教団内で煙たがられており、麻原彰晃が徳川家光の reincarnation であると信じていました。ケロヨンクラブは、日光東照宮など、徳川家光にゆかりのある地へ頻繁に訪れることも特徴です。さらに、全国各地の神社を巡る活動も行っており、その中でいくつかの事件が発生します。

過激な修行と事件

1996年9月、ケロヨンクラブは宮崎県の神社から歴代天皇の肖像画を盗むという行為で逮捕され、この過程で集団のダークな側面が露わになります。また、教団内では常識を超えた修行が行われており、坂を転がり続ける「コンコロリン」修行や、生きたミミズを食べる「ミミズ供養」などが実施されていました。

特に注目されるのは、2000年4月16日に起きた温熱修行中の死亡事件です。この死亡は北澤優子の指示により実施され、結果としてメンバーが命を落とすこととなりましたが、事故として扱われ立件されることはありませんでした。さらに、2004年9月には、メンバーが脱法ドラッグを服用させられ、暴力を受ける事件が発生し、これにより北澤は傷害致死罪で逮捕・起訴されました。

法的措置とその後

東京地方裁判所では、この事件に関する裁判が行われ、北澤には懲役8年が言い渡されることとなります。最高裁で有罪が確定したのは2014年のことです。また、同日に発覚した子供への虐待事件では、5人の子供が手の甲にタバコの火を押し付けられるなどの行為を受け、調査の結果、3人の信者が書類送検されました。子供たちは都児童相談所によって保護されました。

現在の状況

ケロヨンクラブは現在も活動を続けているものの、他のオウム真理教の後継団体とは異なり、団体規制法の監視対象にはなっていません。信者数は30名から40名程度であり、多くが単身の女性で構成されています。東京都内のマンションやアパートなどの集合住宅を拠点に活動をしていますが、団体の運営や教義については麻原彰晃の教えを堅持しているとされています。多くの人々にとっては、その過激な修行や事件が何を意味しているのか、今なお注目されています。

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