ケンジ・フジモリ

ケンジ・フジモリの政治経歴と背景

ケンジ・ヘラルド・フジモリ・ヒグチは1980年5月19日にペルーのリマで生まれました。彼の父は、ペルーの第91代大統領アルベルト・フジモリであり、母はスサーナ・ヒグチです。彼はアルベルト・フジモリの次男として、政治家の道を歩むことになります。

彼の幼少期は、父の影響を受けながら育まれました。父は大学教授から始まり、後に大統領へと昇進しました。ケンジもまた、教育を重視し、学びの場を求める努力を続けました。彼は1999年から2004年までアメリカのカンザス州立大学で農業経済学を学び、帰国後はリマの民間警備会社でゼネラルマネージャーとしてのキャリアを築くことになります。

政治家としての活動

ケンジ・フジモリは2006年にリマ州知事選挙に出馬を表明しましたが、州外に居住していたため、候補として受理されませんでした。彼の政治デビューは、その後姉ケイコ・フジモリの誘いを受けて、フジモリ派の政党である人民勢力党に参加した2011年から始まります。彼はこの年の国会議員選挙でリマ選挙区から立候補し、約40万票を獲得して議員に初当選しました。この選挙結果は、彼にとって非常に大きな成功となり、全選挙区中でもトップの得票数を誇りました。

その後、2018年には所属政党から除名されるという大きな転機を迎えます。これは、ケイコ・フジモリとペドロ・パブロ・クチンスキの対立に関連し、彼が取った立場が影響を与えた結果です。同年には、国会での票買収疑惑によって議員資格が一時停止される事態にも遭遇しました。これにより、彼は2020年の総選挙において立候補することができなくなり、政治的な影響力を失いました。

近年の出来事

2021年に行われたペルー大統領選挙では、ケイコ・フジモリの最終演説に登壇し、党の再結束を図る姿も見られました。これにより、フジモリ派の指導権争いにおいて、彼とケイコの関係が一時的に改善される兆しが見えました。しかし、その後の2022年11月には、裁判所からの判決により禁錮4年6月、公職停止1年6月が言い渡され、罰金も課せられることに。この判決は、国会議員としての彼の行動に起因し、特に父アルベルト・フジモリのために働きかけたことが問題とされました。

結局、2024年1月9日に最高裁判所が下級審判決を認定し、ケンジ・フジモリに対する判決が確定しました。彼の政治キャリアには、多くの浮き沈みがありましたが、フジモリ家の影響力は今なおペルーの政治において重要な役割を果たしています。今後の彼の動向にも注目が集まることでしょう。

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