ケヴィン・マクヘイル (俳優)

ケビン・マイケル・マクヘイル（Kevin Michael McHale、1988年6月14日 - ）は、アメリカ合衆国出身の俳優、ダンサー、歌手として、幅広い分野で活躍しています。特に、フォックス放送のテレビドラマ『glee/グリー』でのアーティ・エイブラムス役で、国際的な知名度を獲得しました。

若き才能の開花

テキサス州プラーノで生まれたマクヘイルは、幼い頃からエンターテイメントの世界に足を踏み入れました。俳優としてのキャリアをスタートさせる前には、クリス・ストークスに見出され、アメリカの男性R&Bグループ、NLT（Not Like Them）のメンバーとして活動していました。NLTは2007年3月17日にファーストシングル『That Girl』をリリースし、映画『ブラッツ:ザ・ムービー』にもゲスト出演を果たしましたが、2009年4月30日にメンバーのトラヴィス・ミカエル・ガーランドがグループの解散を発表しました。

『glee/グリー』での飛躍

マクヘイルのキャリアにおける最大の転機は、テレビシリーズ『glee/グリー』への出演でした。彼は、マッキンリー高校グリークラブの一員であるアーティ・エイブラムス役を演じました。アーティは車椅子を使用しているという設定でしたが、マクヘイル自身は熟練したダンサーであり、撮影中に音楽に合わせて足を動かさないようにするのが大変だったと語っています。彼の最初のソロは、第1シーズンの9話目「グリー部の車いす体験記」での「ダンシング・ウィズ・マイセルフ」でした。また、第1シーズンの19話目「夢をあきらめるな」では、空想のシーンで「ザ・セーフティ・ダンス」に合わせて車椅子から立ち上がって踊り、『Dream a Little Dream of Me』を歌い、視聴者に感動を与えました。

多岐にわたる活躍

『glee/グリー』での成功後も、マクヘイルは様々な分野で才能を発揮しています。2011年には、ケイティ・ペリーの『ラスト・フライデー・ナイト』のミュージック・ビデオにエヴェレット・マクドナルド役で出演し、2012年にはティーン・チョイス・アワードの司会をデミ・ロヴァートと共に務めました。2014年1月には、イギリスのクイズ番組『ヴァーチャリー・フェイマス』の司会にも就任しています。

俳優業にも力を入れており、2014年2月24日には、キャシー・ベイツとダスティン・ホフマンが共演する映画『ボーイ・ソプラノ ただひとつの歌声』に出演し、トラブルを抱えた少年を助ける音楽教師ウーリーを演じました。2019年には、初のソロ・アルバム『ボーイ』を発表し、音楽的な才能も披露しました。

2020年12月には、ブロードウェイのコメディ・ミュージカル『シックス』のために書かれた楽曲「ステイ・インサイド」のミニ・ミュージカル・ミュージック・ビデオに参加し、ブロードウェイケアースへの寄付を目的とした活動にも貢献しました。2021年6月3日には、ライアン・マーフィーが『アメリカン・ホラー・ストーリーズ』の主役の一人としてマクヘイルが参加することを発表し、新たな分野への挑戦も続けています。また、同年には子供向け音楽番組『ザ・アルファビーツ』(The AlphaBeatZ)で声優を務め、同年12月17日にはクリスマスソング5曲を収録したEPを発売しました。このEPでは、3曲のオリジナル曲の共作者としてもクレジットされています。

現在の活動

2019年からは、『glee/グリー』で共演したジェナ・アウシュコウィッツとポッドキャスト番組を開始し、2022年からは新たな番組And That's What You Really MissedをiHeartRadio上で放送しています。

人となり

マクヘイルは、普段は眼鏡をかけていないため、『glee/グリー』のアーティ役だと気づかれることは少ないようです。そのため、公の場に出る際には、役を象徴する特徴的な黒縁の眼鏡をかけることが多いようです。2018年には、自身が同性愛者であることを公表し、オースティン・マッケンジーと長年交際しています。

今後の活躍

俳優、ダンサー、歌手として、多岐にわたり活躍を続けるケビン・マクヘイル。彼の今後の活動から、ますます目が離せません。

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