ゲッターロボ アーク

ゲッターロボ アーク

『ゲッターロボ アーク』は、永井豪による原作と、石川賢が描く魅力的な漫画作品です。2001年から2003年にかけて、双葉社の『スーパーロボットマガジン』に連載されたこの作品は、1974年から展開された「ゲッターロボサーガ」のフィナーレを飾ります。しかし残念ながら、掲載誌の休刊により物語は「第一部・完」として幕を閉じました。単行本化の際には20ページの加筆が行われたものの、石川賢が2006年に他界したことから、ストーリーは未完のままとなってしまいました。

ストーリー

物語は、流竜馬、一文字號、タイールの乗る真ゲッターロボが火星に消え去ってから十数年後に始まります。この時、早乙女博士の後継者である神隼人は、強化された早乙女研究所を指揮し、未知の昆虫型敵勢力「アンドロメダ流国」との戦闘に挑んでいました。流竜馬の息子と名乗る少年・流拓馬、タイールの弟・山岸獏が仲間として戦場に現れ、彼らは墜落した量産機「ゲッターロボD2」と共に敵に立ち向かいます。

隼人は、拓馬と獏の存在に運命的なものを感じ、ハチュウ人類と人類とのハーフであるカムイ・ショウを加え、彼らに早乙女博士の遺産である「ゲッターロボ アーク」を操縦させることを決意します。しかし、戦線が熾烈化する中で、拓馬は母の仇であるカーター・マクドナルがアンドロメダ流国に関連していることを知り、心に深い影を落とすことになります。

ゲッターロボとチーム

神隼人は、ヨシキと恐竜帝国の協力を得て、アンドロメダ流国へ強化攻撃を行います。カムイは、先代の帝王ゴールの息子としての立場を徐々に明らかにし、彼の複雑な感情が物語に深みを与えます。この後、亜空間固定装置ゾルドが完成し、ゲッターアークは恐竜帝国の開発したゲッターザウルスと同時にストーカ01へと突入します。

宇宙の未来で待ち受けるのは、ゲッター線の記憶から蘇生した巴武蔵司令官でした。未来の人類は、ゲッターエンペラーという強大な軍団に保護され、逆に全宇宙を侵略しようとする無慈悲な行為を繰り返していました。

カムイは、人類の道を示す者としての自分の立ち位置に悩みつつ、拓馬の母を殺したマクドナルが送った兵器・バグを目にします。一方、拓馬は彼の宿敵マクドナルとの激闘を繰り広げ、アンドロメダ流国の侵攻を阻止しますが、ゲッターアークたちは亜空間へと消え去り、消息を絶ってしまいます。

人物紹介

流拓馬

流竜馬の息子であり、ゲッターアークのパイロット。19歳。彼は、父から受け継いだ特異な能力と、失われた母への思いを胸に戦う。

カムイ・ショウ

ゲッターキリクのパイロットで、冷静で知的なハチュウ人類の混血児。19歳。彼の複雑なバックグラウンドと内面が物語の見どころだ。

山岸獏

ゲッターカーンのパイロットで、22歳。兄に続く形で自身の役割を果たそうとする彼も重要な存在である。

アニメ化の背景

2021年には、アニメが制作され、過去の「ゲッターロボ」の出来事が回想形式で描かれました。物語は既存のゲッターロボサーガに新たな視点を加え、未来の戦いを前提にした新たな冒険が始まります。アニメ版では、キャラクターたちの情熱と苦悩がよりドラマチックに表現されています。

このように『ゲッターロボ アーク』は、ロボットの戦闘だけでなく、各キャラクターの感情や過去、そして未来へ向かう物語が織り交ぜられた奥深い作品です。

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