コインランドリーの女

コインランドリーの女

清原紘による漫画作品『コインランドリーの女』について解説します。本作は『ビーンズエース』(角川書店)にて2005年から2009年まで連載されました。また、同作者による読切作品『鈴木姉妹』についても紹介します。

概要

『コインランドリーの女』は、作者初のオリジナル連載漫画です。『ビーンズエース』の休刊により、惜しくも打ち切りとなりましたが、単行本全1巻が発売されています。連載初期はホラー要素が強かったものの、徐々にドタバタギャグへとシフトしていきました。作中には、オタクネタ、下ネタ、ブラックジョーク、パロディなどが盛り込まれ、独特の世界観を形成しています。

作者は、孤独な漫画家生活の中で、共に過ごせる仲間を求めてこの作品を生み出したと語っています。単行本の帯には、作者が敬愛するモリタイシからの推薦文が掲載されています。

登場人物

真魚子（まおこ）

本作の主人公。コインランドリーに住む謎の美女。黒髪ロングで、普段は露出の多いフリル付きの黒い衣装を身に着けています。客を驚かせるのが日課で、オタク知識が豊富。ガンプラやフィギュア制作を趣味としています。過去には、全裸に黒ハイソックス姿で教会に突入するという奇行に走ったこともあります。作者の分身的な存在であり、名前は恩田陸の小説に由来します。

田中 晴（たなか はる）

本作のヒロイン。童顔の女子大生。真魚子に付きまとわれるようになり、様々な騒動に巻き込まれます。高校時代の先輩・横井に異常な恋愛感情を抱き、ストーカー行為を繰り返しています。貧乳であることを気にしています。将来の夢はお嫁さんで、犬を溺愛しています。

横井（よこい）

黒縁眼鏡が特徴の大学生。変態揃いの登場人物の中では珍しい常識人です。晴から好意を寄せられていることに気づいていません。

鬼久保 ユリ（おにくぼ ユリ）

森ガールファッションの女性。「電話ボックスの女」と呼ばれ、電話ボックスから離れると頭がおかしくなります。

目頭 マコト（めがしら マコト）

真魚子の店の向かいにオープンしたライバル店「コインランドリーじゃぽん」のオーナー。超高級洗濯機やイケメンによる手洗い洗濯など、斬新なサービスを提供しますが、真魚子の策略によって店は吹き飛びます。陰湿なゲーム「ときめきハート滅殺学園」シリーズの制作者でもあります。

犬（いぬ）

真魚子が連れてきた店のマスコット候補。ゆるキャラ風の外見をしています。晴に気に入られマスコットにされますが、真魚子に川へ投げ捨てられそうになります。

組長（くみちょう）

商店街の組合長で魚屋の5代目。筋肉質な体格で、左目に傷跡があります。真魚子を「姐さん」と呼び、彼女からの暴力に快楽を感じるドMです。

王子（おうじ）

白馬に乗って登場するナルシスト。組長の息子で本名はカツオ。晴に惚れており、ストーカー行為をしています。

ルゥリィ（H.N.）

引きこもり歴12年の男性。真魚子と晴が制作した宣伝番組にゲスト出演し、散々な扱いを受けます。

鈴木姉妹

『月刊少年エース』に掲載された読切漫画。『コインランドリーの女』単行本に収録されています。

概要

14歳（=鈴木）に夢を見る女子高生3人組、山田フミ・中山エリ・ミキを中心に描かれるギャグ漫画。劇中では「鈴木」は14歳の隠語として使われています。

登場人物

山田 フミ: 眼鏡をかけた少女。鈴木への興奮のあまり、過激な言動を発します。
中山 エリ: 黒髪の少女。ファミレスでアルバイトをしています。
ミキ: ショートヘアーの少女。姉妹の突っ込み役で、普通の女子高生らしい会話をしたいと思っています。
義樹: ミキの弟。フミが以前目撃した鈴木です。

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