コガネムシ上科

コガネムシ上科（Scarabaeoidea）は、甲虫目多食亜目コガネムシ下目に分類される主要なグループの一つです。この上科のみでコガネムシ下目を構成しています。

特徴

コガネムシ上科の昆虫は、通常10節からなる触角を持ちます。その先端数節（3〜7節）は、内側または前方に突出して扇状やブラシ状を呈するのが大きな特徴です。この独特な触角の形状は、コガネムシ上科の昆虫を識別する上で重要な手がかりとなります。

現在、約35,000種前後のコガネムシ上科の昆虫が知られていますが、未記載種も多く存在し、毎年約200種ほどのペースで新種が発見され、リストに追加されています。このことは、コガネムシ上科の生物多様性が非常に豊かであることを示しています。

分類の見直し

近年、分子系統学などの研究が進むにつれて、コガネムシ上科は単一の系統群ではない可能性が指摘されています。ハネカクシ上科の一部がこのグループに混ざっている可能性があり、従来の分類が見直される動きがあります。そのため、コガネムシ上科に含まれる科のリストは暫定的なものであり、近い将来に大きく変更される可能性があります。

含まれる科

『American Beetles』によると、コガネムシ上科には以下の科が含まれています（ただし、これは暫定的なリストです）。

Belohinidae (ベロヒン科)
Bolboceratidae (ムネアカセンチコガネ科)
Ceratocanthidae (マンマルコガネ科)
Diphyllostomatidae (ホソマグソクワガタ科)
Geotrupidae (センチコガネ科)
Glaphyridae (ヒゲブトハナムグリ科)
Glaresidae (ニセコブスジコガネ科)
Hybosoridae (アツバコガネ科)
Lucanidae (クワガタムシ科)
Ochodaeidae (アカマダラセンチコガネ科)
Passalidae (クロツヤムシ科)
Pleocomidae (フユセンチコガネ科)
Scarabaeidae (コガネムシ科)
Trogidae (コブスジコガネ科)

関連項目

* コガネムシ

これらの科は、形態や生態において多様な特徴を持ち、それぞれが独特の進化の歴史を歩んでいます。コガネムシ上科の研究は、甲虫類の進化と多様性を理解する上で重要な役割を果たしています。

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