コスモ石油四日市FC

コスモ石油四日市FCの歴史と成績

コスモ石油四日市FC（コスモせきゆよっかいちエフシー）はかつて存在した日本の社会人サッカークラブで、主に日本サッカーリーグ（JSL）やジャパンフットボールリーグ（旧JFL）で活動をしていました。元々このクラブは、大協石油四日市サッカー部として三重県の四日市市で1980年に活動を開始しました。

クラブの名称改称と成長の軌跡

1984年には、クラブ名をコスモ大協に変更し、1986年に丸善石油との合併を経てコスモ石油となりました。この際、チーム名もコスモ石油サッカー部に改められました。初めてJSL2部に参加したのは1980年で、この年に在籍していましたが、その後東海リーグに降格してしまいました。1981年、JSL2部への復帰を目指すも、簡単にはいかず苦しい時期が続きました。

1985年には地域リーグ決勝大会で山雅クラブを下すことで、ようやくJSL2部への昇格を決めました。この昇格には実に5年の歳月を要しました。監督の鎌田光夫は、その後1989/90シーズンまでチームを率い、彼の後は現役選手でもあった杉本真にバトンが渡され、総監督として鎌田がサポートに回りました。

Jリーグ参戦への道

1996年に入り、コスモ石油四日市FCは将来的なJリーグ参戦を視野に入れ、本拠地である四日市市を冠にした「コスモ石油四日市FC」と改名しました。同年に行われた天皇杯では、前年の覇者である名古屋グランパスエイトを1-0で破り、存在感を強く示しました。しかし、その後、四日市市がJリーグ支援に対して消極的であったため、スタジアムの整備も十分には進まず、解散を余儀なくされました。解散は1996年が最後の年となってしまいました。

その後のクラブと地域貢献

その後の2018年には、コスモ石油は三重県を本拠地とするサッカーチーム「ヴィアティン三重」とスポンサー契約を結びましたが、四日市市はそのホームタウンには含まれませんでした。それでも、地域に愛されたクラブとしてその名は今でも語り継がれています。

成績とタイトル

四日市市を拠点にしていたコスモ石油四日市FCは、いくつかのタイトルを手にしており、リーグ戦では東海社会人サッカーリーグ1部で5回の優勝を果たしました。具体的には1975年、1981年、1982年、1983年、1985年の5回です。また、カップ戦では全国地域リーグ決勝大会で2回の制覇を成し遂げました（1979年、1985年）。

歴代監督と在籍選手

この間、クラブを指導した歴代の監督の中には、長くチームを支えた鎌田光夫のほか、杉本真や九鬼慎次、山本好彦といった名将が名を連ねます。また、在籍した選手たちの中には、鳥居塚伸人や若松大樹、金炳秀、伊藤健次といった実力者が名を挙げられます。彼らはそれぞれの時代においてクラブの発展に寄与してきました。

コスモ石油四日市FCの物語は、サッカーの歴史の一部として今でも多くの人々に記憶されています。クラブは正式には解散しましたが、地域に根付いたその活動と熱意は、決して消えることはありません。

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