コソボ未来同盟

コソボ未来同盟（AAK）とは

コソボ未来同盟（アルバニア語: Aleanca për Ardhmërinë e Kosovës, AAK）は、2001年4月29日に結成されたコソボの政党です。コソボ解放軍（KLA）の元指導者であるラムシュ・ハラディナイが結党以来、党首を務めています。

ラムシュ・ハラディナイ党首

ハラディナイは、2004年12月にコソボ議会によって首相に選出され、議会第1党のコソボ民主連盟（LDK）との連立政権を発足させました。しかし、2005年3月、旧ユーゴスラビア国際戦犯法廷（ICTY）から戦争犯罪の嫌疑で訴追を受け、首相を辞任して法廷に出頭。2008年4月3日、第一審では全ての嫌疑に関して無罪となり、コソボに帰国して党職に復帰しました。

現在、アフメト・イスフィ、ナイム・マロク、バイラム・コスミの3人が副党首を務め、事務総長はヨヌズ・サリハイ、書記はイブラヒム・セルマナイとなっています。

議会での活動

AAKは、コソボ議会において一定の議席を確保し、政策決定に関与してきました。2007年の総選挙では9.6%の得票率を得て、120議席中10議席を獲得し、議会で5番目の政党となりました。これは、2001年、2004年の総選挙を上回る得票率です。

地方選挙

2007年の地方選挙では、AAKは西部の3つの自治体（ペヤ / ペーチ、ジャコヴァ / ジャコヴィツァ、デチャン / デチャニ）で与党となりました。

政治的立場と党の象徴

コソボ未来同盟は、政治的には右寄りの立場を取っています。党旗は赤、黒、白の3色で構成されており、白は平和を、赤と黒はコソボ住民の多数を占めるアルバニア人を象徴しています。

党名の由来について、ハラディナイは自身の著書で、従来のコソボの政党名が子音で始まるものが多かったのに対し、より柔和で開放的な印象を与える母音で始まる名前を選んだと説明しています。「未来」という言葉は、コソボの歴史に根ざした古い共産主義からの脱却を目指すものであり、「同盟」という言葉は、コソボ紛争への関与によってコソボのアルバニア人の多くから支持されている北大西洋条約機構（NATO）を意識し、目標に向かって協調することを目指す意味が込められています。

その他の情報

コソボ未来同盟は、以下の政党が合同して結成されたものです。

コソボ議会党（Partia Parlamentare e Kosovës、Parliamentary Party of Kosovo）
コソボ市民同盟（Aleanca Qytetare e Kosovës、Civic Alliance of Kosovo）
コソボ解放国民運動（Lëvizja Kombëtare për Çlirimin e Kosovës、National Movement for the Liberation of Kosovo）
アルバニア人国民連合党（Partia e Unitetit Kombëtar Shqiptar、Party of Albanian National Union）
* アルバニア人キリスト教民主同盟（Unioni Shqiptare DemoKristiane、Albanian Union of Christian Democrats）

コソボ未来同盟は、コソボの政治において重要な役割を果たしており、今後の動向が注目されます。

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