コットンテール

映画『コットンテール』について

『コットンテール』（原題：Cottontail）は、日本とイギリスが共同制作した感動的な映画で、2024年3月1日に日本国内で公開される予定です。本作は、リリー・フランキーを主演に迎え、パトリック・ディキンソンが監督を務めています。監督のディキンソンは、早稲田大学に留学した経験があり、欧州人として初めての受賞者となるなど、米国アカデミー賞US学生映画賞や学生エミー賞のドラマ部門でも評価されています。

映画にはリリー・フランキーをはじめ、錦戸亮、木村多江、高梨臨、そしてキアラン・ハインズといった実力派俳優が出演しており、ストーリーに深みを与えています。撮影は新型コロナウイルスの影響を受け、延期を余儀なくされましたが、2021年の初夏に日本でスタートし、その後ロンドンで続けられました。

また、2023年10月には第18回ローマ国際映画祭のグランドパブリック部門に正式出品され、最優秀初長編作品賞を受賞するという快挙を達成しました。

あらすじ

物語の中心は、兼三郎という男性です。彼は妻の明子を失った悲しみの中、葬式を通して長らく疎遠になっていた一人息子の慧（トシ）と再会します。明子の遺言には、二人が若いころに愛した『ピーターラビット』の発祥地、イギリスの湖水地方のウィンダミア湖に散骨してほしいという願いが込められていました。兼三郎はこの明子の意志を果たすため、息子の慧とその妻さつき、そして孫のエミを連れてイギリスへと旅立ちます。

しかし、兼三郎と慧の関係は芳しくなく、旅の途中で言い争ってしまいます。心を開くことのできぬまま、兼三郎は一人で湖に向かうことになりますが、道に迷ってしまい、途方に暮れてしまいます。偶然たどり着いた農場には、主のジョンとその娘メアリーが住んでおり、彼らは兼三郎を助けてくれます。そこでの生活を通して、兼三郎は次第に心が安らいでいき、息子との関係にも変化が生まれていきます。

登場人物

• - 兼三郎（けんざぶろう）

演：リリー・フランキー（若年期：工藤孝生）
本作の主人公であり、死んだ妻の望みを叶えるためイギリスに向かう。

• - 慧（とし）

演：錦戸亮
兼三郎の息子で、妻とともに父との再会を果たす。

• - 明子（あきこ）

演：木村多江（若年期：恒松祐里）
兼三郎の亡き妻。

• - さつき

演：高梨臨
慧の妻で、家族と共に旅行をする。

• - ジョン

演：キアラン・ハインズ
農場の主で、兼三郎を助ける親切な人物。

• - メアリー

演：イーファ・ハインズ
ジョンの娘。

スタッフ情報

本作の監督と脚本を手掛けたパトリック・ディキンソンは、物語の全体像を精緻に紡いでいます。また、製作にはガブリエル・タナなどが関わり、音楽はステファン・グレゴリーによって創られています。ビジュアル面でもマーク・ウルフによる撮影、美術監修にマシュー・バトンが名を連ねており、奥行きのある映像とストーリーが見どころです。

この映画『コットンテール』は、家族の絆や喪失からの再生をテーマにした温かな作品で、多くの観客に感動を与えることが期待されます。

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