コニー・マック

コニー・マック：伝説の名将

コニー・マック（本名：コーネリアス・アレクサンダー・マギリカディ・シニア、1862年12月22日 - 1956年2月8日）は、アメリカ合衆国マサチューセッツ州出身のプロ野球選手、監督。その采配ぶりから「The Tall Tactician」の異名を持ちます。

選手、そして監督へ

マックは、1886年にワシントン・ナショナルズで選手としてのキャリアをスタートさせました。その後、プレイヤーズ・リーグを経て、パイレーツに在籍。1894年からは選手兼任監督となり、1896年までプレーを続けました。選手としては、特筆すべき打撃成績は残していませんが、プレイヤーズ・リーグ時代にはリーグ最多の死球を受けるなど、体を張ったプレーも魅力でした。

アスレチックス黄金時代を築く

1901年、マックはフィラデルフィア・アスレチックスの共同経営者兼初代監督に就任。以後、1950年までの50年間、監督としてチームを指揮し続けました。その間、9度のリーグ優勝と5度のワールドシリーズ制覇を達成。ユニフォームではなくスーツ姿で指揮を執る姿は、20世紀前半のMLBの象徴とも言えるでしょう。

特筆すべきは、その長い監督生活の中で、退場処分を受けたのがわずか1度だけであること。冷静沈着な采配でチームを勝利に導きました。また、1922年にオーナーが亡くなった後は、経営権も委ねられ、オーナー兼監督としてチームを運営しました。

1934年には、日米野球のため来日。ベーブ・ルースやルー・ゲーリッグら、当時のMLBを代表する選手たちを率いて、日本のファンを魅了しました。マックは日本の野球に対する姿勢を高く評価する一方で、日本の軍国主義化の影を感じ取っていたことも自伝に記しています。

功績を称えて

アスレチックスの本拠地シャイブ・パークは、後に「コニー・マック・スタジアム」と改称され、その功績が称えられました。現在でも、フィリーズの本拠地シチズンズ・バンク・パークのそばには、マックの銅像が建てられています。

記録と殿堂入り

53年間に及ぶ監督生活で、マックは通算3731勝（3948敗）というMLB史上最多の勝利数と敗戦数を記録しました。1937年には、アメリカ野球殿堂入りを果たし、その功績は永遠に語り継がれています。

家族

息子のアール・マックもアスレチックスの選手として活躍し、父の代理監督を務めたこともあります。また、孫、曾孫も政治家として活躍するなど、マックの血筋は様々な分野で才能を発揮しています。

コニー・マックは、選手、監督として、そして球団経営者として、MLBの歴史に名を刻んだ偉大な人物です。彼の功績は、これからも野球ファンに語り継がれていくでしょう。

もう一度検索