コブラ (映画)

映画『コブラ』の概要

1986年に公開された『コブラ』（原題：Cobra）は、シルヴェスター・スタローンが主演するアメリカのアクション映画です。この作品は、ポーラ・ゴズリングの小説『逃げるアヒル』を原作としており、連続殺人事件に立ち向かう独特な刑事の姿を描写しています。

ストーリーの紹介

物語の中心となるのは、ロサンゼルス市警の特殊部隊に所属する刑事マリオン・コブレッティ（通称コブラ）です。彼は優秀な刑事ですが、独断的な方法で事件を解決することが多いため、同僚たちからは煙たがられています。物語は、いわゆる「ナイト・スラッシャー」という殺人カルト集団に仕掛けられた殺人事件が発端となります。

事件の被害者となったモデルのイングリッドは、教団のボスを目撃したことで命を狙われることになり、コブラは彼女の警護を任されます。彼は相棒のトニーとともに、次々と襲いかかる教団の襲撃者と死闘を繰り広げることになります。最終的に、安全な隠れ家へとイングリッドを移送するものの、そこでも待ち受ける教団の影があり、コブラはさらなる試練に直面します。

主な登場人物

この作品には多くの印象的なキャラクターが登場します。主役のコブラ役にはシルヴェスター・スタローンがキャスティングされ、その強引さから生まれる怒りは、作品に深みを与えています。彼の相棒のトニー役はレニ・サントーニが演じており、コブラの数少ない理解者として物語を支えます。

さらに、ナイト・スラッシャーに率いられる殺人集団の恐怖が物語に緊張感を持たせ、悪役にはブライアン・トンプソンが扮しています。彼の残虐な行動は、観客に強い印象を与えます。コブラと対立するモンテ警部補役にはアンドリュー・ロビンソンが出演し、組織内の権力争いも描かれています。

制作背景

『コブラ』は、スタローン版の『ダーティハリー』を目指して制作された作品であり、タイトルやキャラクターの特徴にもその影響が見えます。特に、スタローン自身が元々は『ビバリーヒルズ・コップ』の脚本を手掛けていた背景があり、当初のアイデアから分岐した結果生まれた映画でもあります。

映画の影響と後続作品

この映画はスタローンとニールセンの最初の共演作でもあり、彼らの私生活にも大きく影響を与えました。後の作品『ビバリーヒルズ・コップ2』では、ニールセンが敵役で出演し、作品内に『コブラ』を示唆するシーンもあり、映画界での因縁を感じさせます。

総じて、『コブラ』はアクション映画としての魅力を保ちながら、主人公の人間性や内面的な葛藤を描き出す作品となっています。スタローンの存在感が際立つこの作品は、今なお多くのファンに支持されています。

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